約 969,267 件
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6442.html
京太郎「ちょっと愛宕さん!」ユッサユッサ 雅枝「雅枝って呼びーやぁ」ヒック 京太郎「ま、雅枝さん……」 京太郎(よ、酔ってる、完全に出来上がってる……くそ、会計は俺が……できる!)デンピョウ 外- 京太郎(出たは良いけど、雅枝さん背負ってると背中の感触で俺がやられる……)ググッ 京太郎(落ち着け、マイサン……これが人妻って奴か!) 雅枝「うぅ、アホぉ……それちゃうやろぉ……」 京太郎「ぐっ……ど、どこかに行かないと……」 京太郎(家に奥って行くか?いや、しかし洋榎さんたちにこの雅枝さんを受け渡すと雅枝さんがどう思うか……いや難しい……) 京太郎「いや、やっぱり家に送って行こう」ヨット 愛宕家- ピンポーン 絹恵「はいはい」 京太郎「ど、どうも……」 絹恵「京太郎君!?と、オカン!」 雅枝「むにゃー……」zzz 京太郎(結婚しよ……) 絹恵「とりあえず入って!」 オジャマシマース 洋榎「ん、ガースーどないしたん……ってオカンなにやっとんの?」 京太郎「すみません、布団出してあげてもらいますか?」 絹恵「うん、待っててな」 ドタバタ ドタバタ 京太郎「ふぅ」 絹恵「これお茶な」コトッ 京太郎「ああ、ありがとうございます」 洋榎「それにしても迷惑かけたなぁ」 京太郎「いえいえ、色々食べさせてもらいましたし……」 京太郎(実際払ったの俺になったけど) 絹恵「それにしてもオカンもオカンやわ、飲み過ぎやろ」 京太郎「まぁ明日に響かなかったら良いんじゃないですか」 洋榎「そうやなーでもガースーはオカンと二人でなにやってたん?色々食べさせてもらったってどこ行ってたん?」キッ 京太郎(酔ってるお母さん連れて帰ってきたらそう思うか……)シュン 京太郎「いえ、ほんとちょっと居酒屋に寄ってみただけですよ、それ以外は何もないし」ワハハ 洋榎「そっか、それならええけど」 絹恵「うん、それならええ……間違いとかあったら超怒ってるわ」 京太郎(なくて良かった) ガラッ 雅枝「うぁ~なんで家におるんや」 洋榎「ちょ、オカン!」 京太郎(シャツと下着だけ)ツー 雅枝「ッ!」 絹恵「み、見ちゃダメや京太郎君!」グワシ 京太郎「ぐおっ、アイアンクロー!」 ワタワタ バタバタ 雅枝「ご、ごめんな須賀君」 京太郎「だ、大丈夫です」 京太郎(ジーンズとシャツになってる、ちょっと残念だ) 事情説明中- 京太郎「と、言うことです」 雅枝「……」 絹恵「オカン……」 洋榎「オカン……」 雅枝「ご、ごめんな須賀君、飲み過ぎたみたいで……」 洋榎「ホンマや、こんなオカン放っておいて良かったんちゃうん」 恋愛力70以上のためミニイベント 京太郎「ダメですよ、雅枝さんみたいに綺麗な人放っておいたら襲われますよ」 雅枝(ま、また綺麗ってッ)カァァッ 絹恵「へぇ、京太郎君は襲うん?」 京太郎「そりゃ、いや襲うかどうかはともかくとしても下心ありで近づきはするでしょう」 洋榎「」ムッ 洋榎「こんな賞味期限切れのババァの何がええねん」ボソッ 雅枝「い、言い過ぎやろうが洋榎!」クワッ 洋榎「うおっ、聞こえとった!」ビクッ 京太郎「いや、雅枝さんはまだ現役でしょう」 雅絹洋「え?」 京太郎(やべ、口に出しちまった) 雅枝「あ、アホなこと言いなやっ」カァァッ 京太郎「じゃあ、もうそろそろ帰ります11時過ぎそうですし」 雅枝「え、そんな時間か?」バッ 恋愛力90以上のためミニイベント 京太郎「まぁ、でも愛宕家にいると楽しくて良いです、それこそずっと居たいぐらいに」ニコッ 雅枝(ず、ずっと……)カァァッ 洋榎(居たいぐらい……)カァァッ 絹恵(い、一番話してたのは私やしっ!)カァァッ 京太郎「それでは!」 絹恵「送っていかせてえな!」 京太郎「え、絹恵さんが、ですか?」 絹恵「お姉ちゃんは、少し不安やし、オカンもあかんからな……私が行くのが妥当やろ!」 京太郎「じゃあ、途中までお願いします」 絹恵「ということでちょっと行ってくるわ」 京太郎「それじゃあ洋榎さん、雅枝さん、またこっちに来たらお願いします」ニコッ 雅枝(あ、あかん)ジュンッ 洋榎(が、ガースー、いつでも歓迎するでっ)カァァッ 絹恵「ほな、行こうか!」グイッ 京太郎「うわっ、はい!」 絹恵「ほんまゴメンな京太郎君……」 京太郎「いえいえ、役得ですよ」ニコッ 絹恵「最後の最後に迷惑かけたわ」ハァッ 京太郎「迷惑なんて思ってませんよ、せっかく出会ったんですから大事にしたいじゃないですか、こういう関係」 絹恵「そう言ってもらえると助かるわ」 絹恵(もしかしたら、これで最後かも知れんのかぁ) 恋愛力90以上、対応力80以上のためミニイベント 京太郎「また、一緒にサッカーもしましょうね」ニッ 絹恵「ッ……うん!」ニコッ 京太郎「それじゃここらへんで、また!」ダッ 絹恵「うん、またなー!」フリフリ ダッダッタッタッ 絹恵「京太郎君、またな……」 旅館- 京太郎「ただいまでーす」ソーッ 咏「遅いよ、知らんけど」 京太郎「いやぁ……すみません」 咏「別に、なにも無いなら良いんじゃね?わかんねーけど」 京太郎「あはは、さて寝ますか!」 咏「うん」 京太郎「さて」パチン 布団に入る。 咏「……」スッ ギュッ 京太郎(だ、抱き着かれて……そう言えば咏さん、俺のこと好きって……) 咏「返事なんかしなくていーけどさ、私は京ちゃんのこと好き、それだけ……ほんと、返事は求めてないから……」フルフル 京太郎(ホントは、するべきなんだろうけどなぁ) 咏「フフッ、これでも京ちゃんのこと何年も見て来たんだからわかってるよ、ゆっくり待ってるから、良いにしろダメにしろ、返事をね……知らんけど」 京太郎「咏さん」 京太郎「明日、楽しみましょうね」ギュッ 咏「わわっ……う、うんっ」マッカ 11日目終了- 12日目- 京太郎「ん、咏さんを抱きしめて寝てた……最近の幸せっぷりは俺の運どっか行ってるな、間違いない」 そっと起き上る。 京太郎「さて、朝御飯までに時間がありそうだな……」 京太郎「……昨日と同じでメール来るだろ」 私服に着替えて出ていく。 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「飲み物でも買いに行くかぁ」 ウィーン 京太郎「ふぅ、さて……どうすっかな」 ??「あれ、須賀君やん」 京太郎「末原さん!?」 恭子「ん、朝っぱらからどないしたん?」 京太郎「いえ、なんとなくですよ」 恭子「そか、でも昨日別れる言うたのにこうして会うのはシュールやなぁ」 京太郎「良いじゃないですか、会えたのは嬉しいですよ」 恭子「平然とそんなこと言うなや」コツッ 京太郎「アイタッ」 恭子「まぁ、嬉しいけどな」ニコッ 京太郎「」ゾクッ 京太郎(なんだ、今の?) 恭子「すぐ聞こえるようになるよ、須賀君……先輩なんやから早くこっちこんとあかんで?」ニコニコ 京太郎「え、え?」 恭子「またな……先輩」ボソッ ウィーン 京太郎「な、なんだったんだ……?」 旅館- 京太郎「おっと」トントン 咏「どうぞー」 京太郎「今日は着替え中じゃなくて安心しました」ホッ 咏「別に、良いけどね、知らんけど」 京太郎「そうですか、じゃあいつかお願いするかもしれません」 咏「ちょっ!バカっ、変態っ!」カァァッ 京太郎(からかいがいあったんだな、この人……) 京太郎「さて、これでこの旅館ともお別れですねー」 咏「気に入ってた?わかんねーけど」 京太郎「そりゃ、結構気に入ってましたよ」 咏「また、来ようね」ニッ 京太郎「……はい!」 京太郎(さて……) 京太郎「どこに行きましょうか!」 咏「ん~色々考えてみたけどわかんねー、すべてがわかんねー」 京太郎「せっかくだから……」 京太郎「大阪城とかどうです?」 咏「城か、良いね風情があって」ウン 京太郎「じゃあ行きましょうか」 京太郎(荷物重いなー) 咏「うん、行こ行こ!」キャッキャッ 京太郎(可愛い) 大阪城- 京太郎「さすが通天閣、景色が違いますね」 咏「そうだねぇ」 京太郎「似合いますね、着物に扇子とは」 咏「ふふん、京ちゃんも和服似合いそうだよね、わからんけど」 京太郎「ははっ、ありがとうございます」 咏「よしっ、あっちからも見てみよ!」ギュッ 京太郎(手、繋いできた……) 咏(ちょっとは恋人っぽくなったかな?) 京太郎(兄妹に見えるんだろうなぁ~) 夕方- 京太郎「さて、そろそろ帰りますか」 咏「そうだねー」 二人は新幹線に乗る。 京太郎「疲れましたね」 咏「そうだね、わからんけど……」ウツラウツラ 京太郎「寝てても良いですよ?」 咏「ん……ごめんね」zzz 京太郎「はしゃいでたもんなぁ、それに途中で東京に行くのと長野に行くので別れるだろうし」フゥ 京太郎「どうすっかな……」 京太郎「誰にメールか何人に送るか……」 京太郎「一人にしとくか」 京太郎「とりあえず透華だな」 本文『しばらく連絡いれずに悪かった。ちょっと麻雀修行の旅に行ってた』 ブブブッ 差出人:透華 本文『まったく、なんの連絡も入れないで! 心配しましたのよ!』 京太郎「あちゃぁ」 本文『しばらくしたら駅につくから』 ブブブッ 差出人:透華 本文『わかりました、迎えに行ってそのまま送ってあげてよ!』 京太郎「……まぁ、ありがたい、か?次は福路さんに送ろう」 本文『お久しぶりです』 京太郎「帰ってくるまで、少し寝てるかな」 ブブブッ 京太郎「ぬおっ!」 差出人:福路美穂子 本文『おひさしぶりです すがさんはきゅうじつ、どのようにすごしていましたか』 京太郎「おお、ひらがな」 本文『また強くなったんで、麻雀しましょうね』 ブブブッ 差出人:福路美穂子 本文『かなもやるきをだしているので、またさそってくださいね』 京太郎「終わった……少し寝るか」 長野駅- 京太郎「よし、咏さんとも別れたし、帰って来たぞ!」 ??「京太郎!」 京太郎「おぉ、透華久しぶり!」 透華「久しぶり!じゃありませんわ、私たちがどんなに心配したことか!」 京太郎「おう、悪かったな……透華一人か?」 透華「駐車場にハギヨシがいますわ!」 京太郎「そうか、なら行こうか、ありがとうな」ニッ 透華「べ、別に構いませんわっ!」プイッ 自宅・自室- 京太郎「ぐおごごごごっ」バタン 京太郎「晩飯食べて風呂入った瞬間疲れが……しかし今日は麻雀をしていない、なぜかしなくてはならない呪いに掛かっている気がする……」 一人目 どらごん 二人目 のどっち 三人目 まこりん 京太郎「よし、行くぞぉ!」 どらごん:よろしくお願いするのです! のどっち:よろしくお願いします まこりん:今回は勝たせてもらいますよ、キョータロさん キョータロ:まこりんさん久しぶりです、残りお二方ははじめてですね、よろしくお願いします 京太郎「よし、一位もらうぞッ!」ゴッ トップ キョータロ 二着 のどっち 三着 どらごん ラス まこりん まこりん:見えんのじゃ、表情が のどっち:リアルとネットじゃ違いますから どらごん:集まんない…… キョータロ:ありがとうございました 京太郎「さては能力持ちだな」 京太郎「あれ、誰かからウィスが飛んできてる?」 京太郎「ん、どらごんさんか……それにしても妙にドラ集めてたなぁ」 どらごん:凄かったですね、そんな麻雀どこで習ったんですか? キョータロ:身内に麻雀が凄い上手い人がいて、それで教えてもらいました。そちらも特殊な戦い方ですね どらごん:いつもならドラが集まるんだけど全然あつまらないのです キョータロ:あぁ、ネトマと現実じゃだいぶ違いますからね どらごん:長野じゃ奈良から遠いし、いつか一緒に打ってほしいです 京太郎「奈良か、もう少し早く知り合ってれば別だったんだろうけどな」 キョータロ:そうですね、またいつか一緒に どらごん:はい! 京太郎「お、ログアウトした……楽しそうな人だな」ウンッ 京太郎「さて、明日は学校だな」 カピー「カピー」ヒサシブリダナ 京太郎「おやすみな、カピー」パチンッ カピー「カピカピ」イイカゲンカマエ 12日目終了- 13日目・朝- 京太郎「さて、なんだか久しぶりの学校だな」 テクテクテク 京太郎「ん、あれ……」 京太郎「一だ……おい一!」 一「京太郎だ、久しぶりだね」 京太郎「おう、武者修行に行ってたからな」 一「そんなこと言って女遊びにうつつを抜かしてたとか?」 京太郎(うつつは抜かしてないよな、女遊びもしてないし) 京太郎「そんなことしてるわけないだろ」 一「ボクも麻雀ちょっとは上達したからね、負けないよ!」 京太郎「ふーん」 一「ちゃんと聞けぇ!」ボカッ 授業- 京太郎「アレ」 歩「はい」ジカンワリ 京太郎「サンキュ」 京太郎「ふはははっ!フランベだ!」ボワッ 教師「か、家庭科の授業でフランベ」シロメ 歩「家庭科の授業には魔物が住む……ゴクリンコ」 昼- 京太郎「さて、今日はどうするかな」 京太郎「おお、中庭に来れば」 透華「あら京太郎、珍しいですのね」 衣「京太郎だー!」 一「衣、あまり暴れない方が良いよ」 京太郎「ほら、一に言われてるぞ」 衣「うむ、衣は子供と違って聞き分けが良いからな、座るぞ!」ストン 京太郎「ふぅ、中庭のレジャーシートの上なんて、良いな」ストン 一「京太郎が一緒なんて珍しいしね、ボクらも新鮮だよ」 京太郎「そうか」パカッ 衣「そのお弁当は?」 京太郎「自分で作ったんだよ」 衣「一口くれ!」 京太郎「良いぞー」 透華「わ、私も!」 京太郎「おう、少し待ってろ」 一(モテモテだねー) 放課後- 京太郎「今日はどうするかな、偵察に行くってのもありなんだよなー」 部室- ガチャッ 京太郎「よう!」 透華「だから、もうちょっとまともな風に言えないんですの!?」 京太郎「まともな風ってなんだよ」 純「久しぶりだな!」タッチ 京太郎「よう!」パァンッ 智紀「京太郎、久しぶり」 京太郎「智紀も久しぶりだな」 京太郎(ちょっとバストアップしたか?)ムムッ 京太郎「さて、今日はどうするか」 京太郎「麻雀するかな……さて、今回のメンバーは誰にするかなぁ」 京太郎「じゃあ、衣と純と智紀、三人でやろうぜこの組み合わせはまだだしな!」 衣「うむ、蹴散らしてやるぞ!」ワーイ 純「おっ、久しぶりに腕がなるぜ!」 智紀「京太郎の打ち方は研究積み!」 京太郎「よしっ!」 京太郎「今日も勝たせてもらうぜ!」ニッ 衣「前のようにはいかんぞ!」 純「俺も忘れんなよ!」 智紀(漁夫の利を得る) トップ 純 二着 智紀 三着 京太郎 ラス 衣 純「いやー京太郎がいると衣の支配も及ばないし」 智紀「フッ、周りが見えてない」 京太郎「」シロメ 衣「」シロメ 一「衣、透華に似て来たね」 透華「あんな目してますの!?」 アンテナ「」ブルンブルン 一「してるよね」 透華「」シロメ 放課後2- 京太郎(さて、次はどうするか) 京太郎(純と一と衣と智紀は麻雀してるし……) 京太郎「なぁ透華」 透華「どうしましたの?」 京太郎「ネトマしてたのか?」 透華「ええ……」 京太郎「お、のどっちか、昨日勝ったぜ」 透華「な、なんですって!?」クワッ 京太郎「うおっ」 透華「わ、私でも勝てないのどっちに勝った!?ゆ、許せませんわ!」 京太郎「どういうことだよ!」 透華「きぃー!」 京太郎「め、めんどくせぇ!」 透華「……」 京太郎「……ん?」 透華「めんどくさいって」ウルウル 京太郎「!?」ギョッ 透華「め、めんどくさいってぇ……」ウルウル 京太郎「だ、大丈夫だって!な、透華、俺はお前のこと大好きだぞ!」 透華「え」カァァッ 京太郎「ほら、だから泣くなよ……な?」ナデナデ 透華「べ、別に泣いてませんわっ」フイッ アンテナ「」グオングオン 下校中- 京太郎「ふぅ~今日は不味かった、透華が泣きそうになるなんて……気を付けよう」 京太郎(それにしても、なんで透華のやつ……まぁいいか) 京太郎「さて、今日は遅くなったし、このまま帰るか!」ダッ 夜- 自宅・自室- 京太郎「どうすっかな……」 京太郎「ここはネトマだな、さて今日は誰が相手になるか……」 一人目 とよねー 二人目 ピーチ姫 三人目 どらごん 京太郎「よし、行くぞぉ!」 とよねー:ひさしぶりーよろしくねー ピーチ姫:お、またっすね、今度こそもらいますよ どらごん:二日連続とは、今日こそ勝つのです! キョータロ:今度もトップはもらいますよ! 京太郎「よし、振り切るぜ!」ゴッ トップ キョータロ 二着 ピーチ姫 三着 どらごん ラス とよねー とよねー:負けちゃったよー どらごん:今日は、なんとか勝てたのです! ピーチ姫:特殊な打ち方っすねみんな キョータロ:ネトマ慣れしてない感すごいですね、特にどらごんさん、ありがとうございました! 京太郎「能力に頼りすぎだろ……俺なんて相手依存だからほとんど役にたたずに……」ガックシ 京太郎「あれ、誰かからウィスが飛んできてる?」 ピーチ姫:あれからどうっすか? 京太郎「はは、覚えててくれてるか……」 キョータロ:風越にはいなさそうですね ピーチ姫:ばれたのは意外っす、まぁ私が風越にいたところで見つかりますかねー キョータロ:必ず見つけますよ ピーチ姫:じゃあ、鶴賀ってことだけ教えてあげます 貴方がどんな人でも、私がみつける方が早いと思うんで 京太郎「あ、ログアウトした……たく、どうなってんだよ」 京太郎「まぁ良いか……」 京太郎「む、メールだな」キュピーンッ 京太郎「二人からか、誰だ?」 京太郎「お、咲と末原さんからか」 差出人:咲 本文『京ちゃんの家に一昨日行ったら旅行だったんだって?』 京太郎「タイミング悪かったなぁ」 本文『咏さんと一緒に大阪の姫松高校に武者修行に行ってた、女の子たちと仲良くなったぜ!』 京太郎「よし、これで」 ブブブッ 差出人:咲 本文『そっか、楽しそうで良かった。姫松高校だね、全国常連校だから良い修行になったね、おやすみ』 京太郎「おうおやすみっと……末原さんは」 差出人:末原さん 本文『それで、喰う能力……そっちはどう?』 京太郎「おお、なんかベテランっぽい!」 本文『喰う能力って、あれってなんかあるんですか?』 ブブブ 差出人:末原 本文『まぁ、強化し続けた方がええと思う 損はせぇへんよ おやすみ』 京太郎「ん?良くわからないな、おやすみなさい」 宮永家・咲部屋- 咲「……京ちゃん、また女の子と仲良くなって」プンスカ 京太郎の写真を見て笑う 咲「よし、打倒姫松!」ゴッ 末原家・恭子部屋- 恭子「もっと強くなってぇや須賀君、須賀君のおかげで私はこの力を手に入れたんやから」ゴッ 恭子「それにしても羨ましいなぁ主将たち、私より須賀君といた時間多いやん……あぁ、羨ましいなぁ、メゲるわぁ」 14日目・朝- 京太郎「さて、昨日のピーチ姫が言ってたことも気になるんだよなぁ」 テクテクテク 京太郎「偵察するとしたら鶴賀か……ん、あれ」 京太郎「子供!」 衣「子供じゃない衣だ!」クワッ 京太郎「おう、わかってるって」 衣「お前よりも年上なんだからな!わかってるのか!」 京太郎「わかってるよ、肩車してやろうか?」 衣「本当か!やった!わーい!」ピョン 京太郎「軽いな」ヒョイ 京太郎(子供だなぁ) 授業- 京太郎「歩」 歩「はいはい」ジカンワリ 京太郎「おう」 授業- 課題:サッカー 京太郎「体育の授業には魔物が住む……ゴクリンコ」 ??「うおぉぉぉ!皇帝ペンギン5号!」 京太郎「ペンギンと一緒にサッカーボールが飛んできた」 歩「須賀君だから取れない!」 京太郎「ごぱぁっ!」 昼- 京太郎「さて、今日はどうするよ」 京太郎「電話してみるか」プルルル 透華『もしもし?』 京太郎「昼って誰かと行くつもりか?」 透華『別にその予定はありませんわ』 京太郎「一緒に食堂行こうぜ、レディースセット頼んでくれ」 透華『……わかりましたわ、せっかくのお誘いですものね、行きますわよ』 京太郎「よしっ!」 放課後- 京太郎「今日はどうするか、偵察なら……鶴賀だよな」 京太郎「……今日は行かなくていいな、偵察行くかな」 京太郎「さて、鶴賀か風越か……」 京太郎(風越でかのピーチ姫を探すか?いや男だったらショックだぞかなり……) ―――じゃあ、鶴賀ってことだけ教えてあげます 貴方がどんな人でも、私がみつける方が早いと思うんで 京太郎「……鶴賀に行くか」 鶴賀- 京太郎「ここが鶴賀か……」 京太郎(でもピーチ姫を俺が見つけられるか……でもピーチ姫に振り回された回数は尋常じゃないぞ) ??「……」ジー オカルト70以上、食欲70以上のためイベント発動 京太郎(俺を妙に見てる女の子がいるな……良いオモチだ)チラッ ??「……」フッ 京太郎(諦めた……ッ!?)ゾクッ 京太郎「今の、あぁ……オカルトの匂い、しかも嗅いだことが無いタイプだ」スッ テクテクテク 京太郎「なぁ」 ??「……え?」 京太郎(匂うな、美味そうな匂いだ)グッ ??「私が、見えるッすか?」 京太郎「は?」 近場の公園- 京太郎「普通は見えない?東横さんのことが?」 モモ「そうっす、普通は見えないんっすよ……だから私は見つけられたらって言ったんっす」ウルウル 京太郎(おぼろげに見えて匂いで確実になったとは言えないな……) モモ「あははっ、なんでこんなに嬉しいんだろ」ポロポロッ 京太郎「辛かったんですか……」 モモ「まぁ、はい」 京太郎(麻雀で喰えれば、少しの間だけど能力は使えなくなるんだよなぁ) モモ「でも一人だけでも、私のことを見れる人がいて良かったっす……まだ、私は誰かに必要とされてる気がして」 京太郎「俺は東横さんとあえて良かったですよ、本当に……」 モモ「ははっ、まだあって30分もしてないのに口説いてるんっすか?」 恋愛力が80以上のためミニイベント発生。 京太郎「まぁ東横さんぐらい可愛い人だったら口説いちゃいますけど」 モモ「な、なに言ってるっすか」フイッ モモ(そう言えばナンパも口説かれることも全くなかったすね) 京太郎「自信もってくださいよ……」 京太郎「俺は東横さんのこと、必要としますよ」 モモ「え?」 京太郎「きっと、だから見えたんですよ。あのネトマで出会ったのもそうです、きっと俺は東横さんを見つける運命だったんです」 モモ「必要ってしてると、言えないっすよそんなの……偶然の重なりっす」 京太郎「……んなもん関係ねぇよ、現に俺は東横さんを見つけて、それで会えたんだからさ、今日は遅いけど今度は麻雀とかしようぜ。一緒に遊ぶ相手としても俺にとって東横さんは必要だよ」 恋愛力90以上のためミニイベント。 京太郎「それにこんな可愛い人、あんまり見つかりすぎても良く無いだろ」ニッ モモ「―――ッ」カァァッ 京太郎(台詞臭すぎた?) モモ「えへへ、ありがとうっす……ほんと、須賀君が一緒の学校じゃないことだけが残念っすよ」アハハッ 京太郎「でも、たぶんいますよ。モモさんを必要とする人が同じ学校に……あんな麻雀が上手いんだから当然です」 モモ「須賀君に言われても嫌味っぽいっす」ジー 京太郎「あ!いや、そんなつもりは!」アタフタ モモ「でも、ありがとう……」 モモ(でもやっぱり一番に私のことを見つけてくれた須賀君、須賀君に私は必要とされたいっす) 夕方- 京太郎「それじゃあさ、これ俺の電話番号とメールアドレスだからさ」 桃子「え?」 京太郎「いつでもメールとか電話してくれ、それに同学年だから名前呼びにしてくれよ、な?」 桃子「あぁっ」 ダッダッダッダッ 桃子「……京さん」カァァッ 夜- 自宅・自室- 京太郎「それにしても東横さん、良いおもちだった……」 ゴクリンコ 京太郎「ここはネトマだな、さて今日は誰が相手になるか……」 一人目 まこりん 二人目 リックドム 三人目 シロ 京太郎「お、初めての人だ」 まこりん:今日こそ勝たせてもらいます リックドム:再戦というなら私もですよ シロ:よろしく キョータロ:シロさんは初めてですね、よろしくお願いします! 京太郎「さぁ、ショータイムだ!」ゴッ トップ キョータロ 二着 まこりん 三着 シロ ラス リックドム まこりん:キョータロはなんじゃ!強すぎじゃろ! リックドム:慣れた シロ:ダル キョータロ:あはは、買いかぶり過ぎですよ 京太郎「能力持ちだな、打ち方を見ればわかる……」 京太郎「あれ、誰かからウィスが飛んできてる?」 シロ:すごかったね キョータロ:それほどでもないですよ、周りにはとんだ化物がいましたから シロ:まだ化物じゃないの? キョータロ:どういうことですか? シロ:まだなんだ、ネトマで感じるぐらいだから相当成長済みかと思ったけど……早くこっちにおいで 京太郎「電波?」 シロ:岩手来たら宮守高校に来ると良いよ 京太郎「ろ、ログアウト……なんだ!超気になるぞ!」 京太郎「ん、メールか!」キュピーンッ 京太郎「誰からだ?」 京太郎「さっそく東横さんからか」 差出人:東横桃子 本文『今日は本当にありがとうっす 京さんのおかげで元気百倍っすよ!』 京太郎「京さん、って俺か?」 本文『東横さんみたいな可愛い人が暗い顔してるのが嫌ですから』 ブブブッ 差出人:東横桃子 本文『口が上手ですね京さん、誰にでもそんなこと言っちゃだめっすよ? おやすみなさい!』 京太郎「……なるほど」 京太郎(かわいい) 東横家・桃子部屋- モモ「えへへ、京さん……見つからない私を、見つけてくれた人……」カァァッ モモ「また会いたいっすね~」 自宅・自室- 京太郎「さて、明日はどうするかなー」 カピー「カピー」ソロソロカマエ 京太郎「また明日な」パチンッ カピー「カピカピ」ウォイッ! 14日目終了- 15日目・朝- 京太郎「さて、今日はどうするかな」 テクテクテク 京太郎「麻雀もずいぶん強くなってきたしな、咲に勝てる日も遠くないか?」 京太郎「純だ」 純「おう京太郎、最近オレに構わねぇじゃんかよ」バシッ 京太郎「いてぇよ、男らしすぎだろ!」 純「オレは女だ!」 京太郎「わかってるっての」ハハッ 純「そういや、昨日の体育お前吹っ飛ばされてただろ、クラスから見えたぞ」 京太郎「いや、あいつらは化物だからな」 純「麻雀って意味じゃお前もかわんねぇよ」 京太郎「ひでぇ」 純「いやひどくねぇだろ」ハァ 授業- 京太郎「おう、次の時間アレだよな」 歩「ようやく覚えた?」 男子A「なんでアレでわかるんだ?」 京太郎「お好み焼きだ!」ドン 歩「お好み焼き!」ドン 京太郎「おい、それ焼きそば入ってるってことは広島焼きじゃねぇかよ」ピキピキ 歩「最近のお祭りではこれが主流でしょ?だいたいお腹にたまるし」ハァ? 京太郎「邪道じゃねぇか」 歩「邪道もなにもないでしょ?」 京太郎「お前とは結婚できんな」ピキピキ 歩「私もそう思ったところ」ニコニコ 昼- 京太郎「さて、どうすっかなぁ」 京太郎「衣って機械音痴じゃないよな、今度携帯買ってあげろって透華に言ってみよう」 衣「京太郎ー!」ガバッ 京太郎「ぬおっ1?」 衣「一緒にお昼食べよう!」 京太郎「あ、ああ良いぞ!今日はどこにするかぁ」 衣「京太郎のクラス!」 京太郎「……お、おう」アセッ 放課後- 京太郎「今日はどうするかなぁ、鶴賀に行ったら東横さんがいるけど……」 部室- ガチャッ 京太郎「おいーす」 透華「京太郎、もうちょっとエレガントにしなさいまし!」 京太郎「おいっすでございます」 透華「きぃー!」 智紀「京太郎、あっちの方はどう?」 京太郎「あまり良い情報はないなぁ」ハハッ 京太郎「さて、今日はどうするか」 京太郎「麻雀だな、さて誰とやるか……」 京太郎「歩、衣、智紀、麻雀しようぜー」 歩「ふふん、前は衣様と京太郎二人とも負けたらしいし、負けないよ」 衣「今日の衣は負けんぞ」ゴッ 歩「お、お手柔らかにお願いしますね?」 智紀「前と同じようにすれば……」 京太郎「よしっ!」 京太郎(今日はもらう!)タンッ 歩(はじめて京太郎とやるけど……私だって遊んできたわけじゃない) 京太郎(衣が支配してるわけじゃないんだよな?)タンッ 歩(これ、かなり不味いなぁ……)タンッ 衣(支配した方が早い場合もあるが、今回はこれが堅実な選択だ)タンッ 智紀(悪くない!)タンッ 『冷やしモード』 歩(なんだろう、牌が……)タンッ 衣(くるか京太郎!)タンッ 智紀(不味い、でも成功確率なんてたかが知れてるはず)タンッ 京太郎(透華……!)タンッ 能力『冷やしモード』発動 京太郎(くっ、ダメか……)タンッ 歩(元に戻った?)タンッ 衣(制御が上手くいっていないのか?)タンッ 智紀(ふぅ、安心した)タンッ 京太郎(失敗かっ!) 衣「ツモ、8000オールだ」ダンッ 京太郎「なっ」 京太郎(不味いな、純粋に衣に負けてる……能力使ってないのに良くやる!) 歩(うわぁ、レベルが違う……京太郎ってこんなに強かったんだ) 智紀(まずい、捨て牌を見ても京太郎の手牌が悪かったはずなのに……) 衣(笑止!) 京太郎(こなくそっ!今度こそは!) 歩(一矢報いたいなぁ) 智紀(まだだ、まだ終わらんよ) 京太郎(きたぜ、もらう!)タンッ 歩(うわぁ、どうしよう……)タンッ 衣(支配するべきか、いや京太郎にやられる……ならばここから持ち直せば)タンッ 智紀(良い調子!)タンッ 京太郎(いけ!)タンッ 歩(レベル違いすぎだって!)タンッ 衣(しかけてこない?)タンッ 智紀(よし、これなら!)タンッ 京太郎「ツモ、5000・7000だ」ダンッ 歩「オーラスで!?」 衣「さすが、だな京太郎」 智紀(計算と違う) トップ 京太郎 66+87=153 二着 衣 90+58=148 三着 智紀 09+68=77 ラス 歩 05+34=39 京太郎「いやぁ~危なかった」 衣「おしかったぞ!」 智紀「うん、二人の接戦だった」 歩「ほ、ほんと強かったんですね、衣様や智紀さんって」 智紀「これでも全国に行ってるから……」 京太郎「俺も今年は男子個人で全国に行ってやるぜ」 透華「まぁ京太郎なら可能ですわね、私が保障しますわ!」 京太郎「透華のお墨付きなら安心だな」ハハッ 放課後2- 京太郎(さて、次はどうするか) 京太郎「そろそろ帰るわ」 透華「あら、早いんですのね?」 京太郎「お前らと違って一緒に住んでるわけでもないんでな」 ガチャッ 校門前- 京太郎「やっぱりこの匂い……おーい!」 ??「あっ!」 京太郎「東横さん、どうして?」 モモ「いや、その……龍門渕の生徒だなってのは昨日わかってたんで、せっかくできた友達と放課後一緒って憧れだったんすよ!」ニコッ 京太郎「じゃあ、一緒に帰るか」 モモ「はいっす!」 テクテクテク 京太郎「鶴賀とこっちじゃそんな言うほど距離もないしな、安心したよ」 モモ「そうっすね、いつでも会いに行けるッす!」 京太郎「それは嬉しいな」ハハッ 夜- 自宅・自室- 京太郎「さて、東横さんともさらに仲良くなれたし……なんかニヤけるなぁ」 京太郎「よし、掃除しよう!あの音のしない掃除機も気になるしな、吸引力変わらないしな!」 京太郎「か、隠していた黒歴史ノートを見てしまった」グハッ 京太郎「ん、そこか!」キュピーンッ 京太郎「よし、メールだな!」 京太郎「お、咲からか」 差出人:咲 本文『今日、可愛い女の人と一緒にいたでしょ?』 京太郎「おぉ、喜べ東横さん!咲にも見えたぞ!」 本文『良くわかったな、鶴賀の人なんだ ネトマで友達になった』 ブブブッ 差出人:咲 本文『へぇ、好きなの?』 京太郎「おっ、聞いちゃうのか!?」 本文『そういうわけじゃないけどな、友達だし』 ブブブ 差出人:咲 本文『そっか、京ちゃんはすぐに胸の大きな女の子に手を出すから心配してたんだよ 安心した おやすみ!』 京太郎「信用ねぇな俺」ハハッ 宮永家・咲部屋- 咲「ふぅん、鶴賀かぁ……大会出てくるかな?」フフッ 咲「一緒のポジションなら、まぁ一緒のポジションじゃなくても……全部倒すから良いっか」ニコッ 自宅・自室- 京太郎「さて、明日どうするか……」 カピー「カピー」カマエカマエ 京太郎「……」 カピー「カピカピ」カマウ? 京太郎「よし、遊ぶか!」 カピー「カピ!」ベ、ベツニウレシクナンテ… 京太郎「うおぉぉぉっ!」モフモフモフ カピー「か、かぴー!」ソ、ソンナトコ… このあと滅茶苦茶モフモフした…… 15日目終了- 16日目- 京太郎「ふぁ~」 カピー「か……かぴっ」 京太郎「いつの間にかカピーを抱いて寝ていた……ん、今……10時?か……10時!?」ギョッ 京太郎「どうすっかなー」 京太郎「いかんいかん、遅刻だったとしても行かなくては!」バッ 京太郎「なんで母さんもいないんだよ……まぁ良いか」 ダッダッダッ ガチャッ ハギヨシ「おや、京太郎君」 京太郎「は、ハギヨシさん!?」 ハギヨシ「透華お嬢様に迎えに行け、と言われたもので、たった今インターホンを押そうと思っていたところですよ」 車のドアを開けるハギヨシ ハギヨシ「お送りします」 京太郎「マジですか!ありがとうございます!」 授業- 京太郎「3限目には間に合ったな」 歩「ちょっと、京太郎ネクタイ曲がってる」クイッ ※龍門渕はブレザーという設定。 京太郎「おう悪い……ところで次の授業って?」 歩「もう……」グイッ 京太郎「ぐえっ」 京太郎「今日はバスケか」 男子A「見ろよアレ……」 京太郎「なんだあの六人組」 男子A「あれが……キセキの世代!」 京太郎「気づけばぼろ負けとか笑えねぇな」 昼- 京太郎「さて、昼だな」 屋上- 京太郎「お、待ってたぞ智紀ー」 智紀「透華が怒ってたよ」 京太郎「ハギヨシさんから聞いたよ……」パカッ 智紀「今日は、自分の弁当じゃないの?」 京太郎「寝坊したからな、自分で作る暇なんてなかったんだよ、ハギヨシさんが作ってくれた」トオイメ 智紀「さすが萩原さん、すさまじい」 京太郎「まったくだ、せっかくなら智紀に俺の手料理でも食わせてやろうと思ったんだけどなー」 智紀「ま、また今度……誘って」カァッ 京太郎「おう、もちろんだぜ!」 放課後- 京太郎「今日はどうするか……」 京太郎「歩ー!」 歩「了解」 京太郎「サンキュ!」バッ 女子A「な、なんであれでわかるの……?」コンワク 鶴賀学園前- 京太郎(前は東横さんと一緒に帰ってしまったからな、今日こそは偵察を……) モモ「京さーん!」ガバッ 京太郎(ぬおっ、考え事してたら背後からおもちが!?) モモ「今日は来てくれたんっすか!?嬉しいっす!」ニコニコ 京太郎(ヤバい、とてもじゃないが偵察とは言えない……) 京太郎「そ、そうだな、どっか行こうぜ!」ヒキツッタエミ 京太郎「まぁ、歩きながら話でもしますか!」 モモ「そうっすね、京さんと一緒ならなんでも良いっすよ!」 京太郎(勘違いしそうだ……) モモ「京さんも桃子とかモモって呼んでくれても良いんっすよ?」 京太郎「あぁ~じゃ、じゃあモモで……」 モモ「はいっす!」ニコッ 京太郎(これはやばい……) 夜- 自宅・自室- 京太郎「さて、東横さん、少し近すぎるぞ……大丈夫か?」フンム 京太郎「まぁともかく、今日は麻雀してないしネトマするか!」 一人目 あわ 二人目 シロ 三人目 グラマス 京太郎「とんでもだな、この組み合わせ……」 あわ:キョータロだ!今度こそぶっ飛ばす! シロ:よろしく グラマス:これまたとんでもない所に迷い込んじゃったかもね、よろしく キョータロ:みなさんよろしくお願いします! 京太郎「さぁ、ここからが俺のステージだ!」ゴッ トップ グラマス 二着 京太郎 三着 シロ ラス あわ あわ:なにこれ、能力使えないったって圧倒的すぎでしょ! キョータロ:逆に能力使えないでこれなわけか 京太郎「能力を完全に制御できない俺にとっちゃリアルでやるにはキツイ相手だな」 シロ:ダル グラマス:あはは、化物候補ばっかだね 京太郎「なんだここ、殺伐としすぎだろ……」 京太郎「あれ、誰かからウィスが飛んできてる?」 シロ:相変わらずだね、麻雀の腕だけは確か キョータロ:能力の方は、そっちからわかるんですか? シロ:多少はね、私はその手の力の先生がいるから キョータロ:羨ましいですね シロ:だからさ、早くこっちにおいでよ……それか岩手に来るか? 京太郎「なんとなく言うことがわかってる俺が、俺は怖いよ」 シロ:それじゃ、会えるのを楽しみにしてるから ダルいけど 京太郎「ログアウトしたか、岩手か……奈良とか大阪とかもあるんだよな、行く場所大すぎだろ」ハァ 京太郎「む、メールか」キュピーンッ 京太郎「多いな、誰からだ?」 差出人:洋榎 本文『ガースー、大阪来る機会ありそうか?』 京太郎「ううむ、まぁどうだろうか……」 本文『まだわかりませんけれど、行く機会があれば行きたいと思いますよ』 ブブブ 差出人:洋榎 本文『うん、待っとるからな』 京太郎「……写メ付き?」 寝間着の洋榎 京太郎「……洋榎さんが、可愛い」 京太郎「次は……」 差出人:咏 本文『旅行の疲れは取れた?また旅行行こうねー』 京太郎「ふむ、また行こうか……次どこに行くんだろうか」 本文『はい、また一緒に行きましょう!咏さんとの二人旅、楽しかったです!』 ブブブ 差出人:咏 本文『うん、私も超楽しかったつーか、はしゃぎ過ぎたっていうか まぁ、おやすみ 大好きだよ、京ちゃん』 京太郎「……可愛い」 京太郎「で、最後が透華か」 差出人:透華 本文『今日は遅刻しましたわね!今日は早く寝て明日はしっかりと来なさい!』 京太郎「ははっ……オカンかお前は」 本文『わかってるよ、今日は心配かけたな』 ブブブ 差出人:透華 本文『本当ですわ、あと体調管理はしっかりしなくてはいけませんわよ おやすみなさい』 京太郎「歩の奴、なんて伝えたんだ……」 愛宕家・洋榎部屋- 洋榎「ちょ、ちょっと大胆すぎたか?」カオマッカ 洋榎「べ、別に写メぐらいおかしないわな?」アセッ 洋榎「あ~もう!ガースーが大阪にすんどったらなぁっ!」バタバタ ヤカマシーワヒロエ! 三尋木咏家- 咏「お、送っちまったぞー……」カァァッ 咏「おやすみって帰って来たし、別に引かれてないっつーことだよね?」マッカ 咏「よし、次はどこ行こうかな!」ニコニコ 龍門渕家・透華部屋- 透華「まったくもう……」 透華(京太郎がいないと、なんだか胸がモヤモヤしますわ) 透華「はぁ~この私が、京太郎なんかに……って、なんかにってなんですの!」クワッ 自宅・自室- 京太郎「さて、寝よう」 カピー「カピー」ソノ、キョウモ… 京太郎「今日は寝きゃな」パチン カピー「カピカピ」カマワナイ… 16日目終了-
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6437.html
まとめ 設定 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 おまけ・後日談 小ネタ1 小ネタ2 小ネタ3 本スレ -京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」咲「へぇ」 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」咲「へぇ」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1395904956/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」咏「part2だね、知らんけど」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396602241/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」透華「part3ですわ!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1396955656/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」美穂子「part4ですよ」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397235992/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」モモ「part5っす」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397817345/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」雅枝「part6やな」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398265363/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」白望「part7だけど……ダル」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1398694897/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」ハギヨシ「part8だそうです」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399214336/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」健夜「part9だよ!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1399908732/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」淡「え、part10!?」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1400422502/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」華菜「part11だし!?」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1401104377/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」はやり「part12だヨ☆」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1402231124/ 京太郎「俺たちの絆パワーでお前を倒す!」恭子「part13やで!」 http //ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1403106530/
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6270.html
ifストーリー 永水編1 初美「私は無実です!!」←縄でぐるぐるまき 京太郎「はいはい、姫様を唆して俺のおかずをとろうなんて甘いんですよ」 初美「だいたい京太郎は私みたいな幼児体型を簀巻きにして罪悪感はないんですか?」 京太郎「ない。寧ろ、そそる」 初美「なっ!」 京太郎「初美さんは肌綺麗ですし、悪戯さえなければどこに出しても恥ずかしくない美少女ですから」 初美「う?京太郎は卑怯なのです」 霞「朝からいちゃつかないでもらえるかしら?」 京太郎「あっ、霞さんおはようございます」 霞「おはよう、京太郎君」 京太郎「今日はどうかしたんですか?」 霞「姫様が京太郎君に悪い事をしてしまったって涙目で来たから急いで来たのよ?」 京太郎「ああ、だから髪が乱れてるんですね。駄目ですよ、ただでさえ魅力的なのに髪が乱れてるから妖艶さがましてそこらへんの男なら一発で落ちますよ?」 霞「あら京太郎君はそうならないのかしら?」 京太郎「俺は霞さんの本当の姿を知ってますからたかだか片鱗で色目なんて使いませんよ」 霞「まあ…逃げられたわね」ふふふ 初美「…おーい、私を忘れてるのですよ!」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6441.html
九日目・朝- 京太郎「よし、親との交渉はあっさりだ」 須賀父「おい京太郎」 京太郎「うおっ、どうした!?」 須賀父「しっかり……避妊はするんだぞ」 京太郎「なななな、なに言ってんだ!」 須賀父「フッ……」グッ 京太郎「な、なんだったんだ……」 京太郎「さて、せっかくだし弁当作るか!」ヨシッ ウィーンガシャガシャガシャ 京太郎「よっしゃ、前回より出来が良いぜ!」 長野駅- 京太郎「お待たせしました!」 咏「京ちゃん、全然待ってないよ、わからんけど」 京太郎「ところで、どこに行くか聞いてないんですけど」 咏「あれ、そうだっけ? 今回は……」 咏「今回は大阪の姫松高校の知り合いにコーチを頼まれたっつう感じ、わからんけど」 京太郎「わからんって……」 咏「まぁ京ちゃんの強化でもしようかなって!」ニッ 京太郎「まぁ、ありがたいですけどね、個人戦だって二か月もすればありますし」 咏(実は一緒に居たいだけなんて、言えんわ) 京太郎「さて……お昼までに着きますかね?」 咏「さぁ?」 京太郎「せっかくお弁当持ってきたのに無駄にならなきゃいいんですけど」ハハッ 咏(楽しみだね、京ちゃんのお弁当)ニコニコ 新大阪駅- 京太郎「着きましたね」 咏「着いたねー」 京太郎「……弁当、どうします?」 咏「あとで食べるから、わかんねーけど」 京太郎「はは、ありがとうございます」 咏「とりあえず、旅館行こうか」 京太郎「旅館ですか?」 咏「まぁ、そっちの和風の方が落ち着くんよね……知らんけど」 恋愛力70以上、対応力70以上のためイベント発生 京太郎「知らないってことはないでしょうに、行きましょうか」ギュッ 咏(わわっ、手を!?)カァァッ 京太郎「先導お願いします」 咏「お、おう」 旅館- 京太郎「ふぅ、ようやく部屋に着きましたね」 咏「京ちゃん、疲れてるね……もう昼もとっくに過ぎてるしね」ハァ 京太郎「途中でお弁当も食べちゃいましたしね」 咏「おいしかったよ京ちゃん、前より腕上げたみたいだし」フフン 京太郎「それは嬉しいですね」 咏「まぁ今日は休んでも良いかもね、私は疲れたー」 京太郎「せっかくの大阪だしな、どうするか……」 京太郎「ゆっくりしましょうか」 咏「せっかくの大阪なのに良いの?知らんけど」 京太郎「良いんですよ、咏さんと一緒の方が楽しいですし」 咏「……えへへ」テレッ 京太郎(どうしたんだ?) 京太郎「あ、そう言えば咏さん、俺の部屋は?」 咏「ん、一緒に決まってんじゃん」 京太郎「……え!?」 咏(せっかくのチャンスだしねぇ) 京太郎「そ、そんなの不味いですよ!」 咏「不味くはないっしょ、それとも京ちゃんは私に発情しちゃうのかー?わからねーけど」ニヤッ 京太郎「―――ッ!わ、わかりましたよ……」 咏「ふふん!」 京太郎(我慢我慢、煩悩退散) 咏「あれ、京ちゃん?」 京太郎「ふぅ、よし! なんか暇ですね」 咏「じゃあお風呂入りに行こうか」ニッ 京太郎「良いですね!」 温泉- 京太郎「ふぃ~たまらないな、景色も最高だし……」 咏「そうだねぃ」 京太郎「あはは、咏さんもそう思……―――ッッッ!?」ビクゥッ 咏「あはは、おもしろい反応するね」 京太郎「ななな、なんでっ!?」 咏「そりゃもちろん、混浴だからだよ。書いてあったと思うけど?」 京太郎「み、見てませんよっ!」バッ 咏(後ろ向いちゃって……やっぱ童貞かぁ)ヨッシャ 京太郎「あのですね、やっぱり咏さんって綺麗な独身女性なわけですよ……あまりこういうのは良くないと思いますよ?」 咏「良いじゃん、もうとっくに私は京ちゃんに食べられちゃってるわけだからね」クスッ 京太郎「本当に食べますよ?」グイッ 咏「ふぇ?」 咏(きょ、京ちゃんに抱きしめられてっ、ちょっ!胸板がっ!) 京太郎「言っておきますけど、咏さんって余裕で俺のストライクゾーンですから……俺を本気にさせたらどうなっても知りませんよ?」 咏「あっ……えっと、あぅっ……」カァァァッ 咏「きょ、京ちゃんなら―――」 京太郎「なんて、まぁこうなってもおかしくないんですからやめてくださいね?」パッ 咏「あ、あっ……で、出るから!待ってる!」バシャンッ 京太郎「ぬおっ!隠してください!」 咏「ひゃぅっ!?」バシャバシャバシャ 京太郎「み、見えてないはず……」ツー 京太郎「やらかしたか?いや、やらかしただろ……追い出されても文句は言えない、うん」 咏「京ちゃん、待ってたよ」 京太郎(脱衣所から出たら、普通だったよ……) 咏「雀卓があったんだけど、麻雀しない?」 京太郎(なんで旅館に雀卓が……) 咏(わ、私もさっきのは忘れなきゃなんねーしね、ここは大人として平然と!) 咏「どうかな?」 京太郎「せっかくですし、久しぶりですもんね!」 咏「うんうん、じゃあ行こうか」 休憩室- 京太郎「卓球台はわかるんですが、マジで雀卓があるとは」 咏「お、丁度向こうが空いてるよ、ここ良いかい?」 おっさん「おぉ、良いのが二人、良いよ良いよ」 おじさん「よし、ここであったのも何かの縁だけど、勝たせてもらうぜ嬢ちゃんに兄ちゃん」 京太郎「これでも毎日打ってるんで負けませんよ!」 京太郎(くっ、さすが咏さんだ……) 咏(うお、手牌が良くなけりゃこりゃ京ちゃん相手にはきついか?一か八かで能力を使ってみるか……) おっさん(……なんじゃこりゃ) おじさん(な、なんじゃこりゃ!!) 咏(悪くないねぇ)タンッ おっさん(それにしてもこっちの嬢ちゃん、どっかで見たこと……)タンッ おじさん(これで勝つ!)タンッ 京太郎(透華、力を貸してくれよ……!)タンッ 能力『冷やしモード』発動 京太郎(ダメだ、意識が冷えない……)タンッ 咏(何かやろうとしたみたいだね)タンッ おっさん(レベルが違いすぎねぇか?)タンッ おじさん(こいつらほんとに素人か?)タンッ 京太郎(失敗かっ!) 咏「ロン、16000だ」ダンッ おっさん「うおっ、飛び寸前!」 京太郎(不味いな、飛ばれちゃこのまま逆転は無理だ) おじさん(この嬢ちゃん、三尋木咏じゃね?わからんけど) 京太郎(不味いな、さすがにッ) 咏(京ちゃん、能力無しじゃ私より上手いね) おっさん(おいおい、まじで大丈夫かよ) おじさん(まぁせっかくだし、プロとの戦いを楽しむか) 京太郎(すがぁぁぁぁんっ!?) 咏(あれは、酷そうだね、知らんけど) おっさん(今回はましか) おじさん(でも、この点差じゃな) おっさん(よしよし、良い状況だぞ!)タンッ おじさん(なんとかするか!)タンッ 京太郎(咏さん、使わせてもらいますよ)タンッ 能力『迫りくる怒涛の火力(喰)』発動 咏(ッ!?京ちゃん、使うつもりっつーわけだ!) 京太郎(くっ、勢いが足りないか!)タンッ 能力『迫りくる怒涛の火力』失敗:場合その後二度の和了判定安価の数値が30下がる。 おっさん(どうした、顔をしかめてるが)タンッ おじさん(あとは嬢ちゃんの方をなんとかできれば……)タンッ 咏(じゃ、こっちは決めさせてもらおうかな!)ゴッ 能力『迫りくる怒涛の火力』発動:直前とその後二度の和了判定安価が最上位になる。 京太郎(来ますか咏さん!)ゾクゾクッ 京太郎「」ニヤッ 咏(来たか!?) 咏(やっぱ避けらんないッ!) ブチリッ 咏(喰われっ―――ひんッ!!?)ビクビクッ 京太郎「」ニッ 能力『魔物喰い』発動:能力を発動した相手の能力を次コンマ下二桁を01にする。 咏「あっ……ぅぁ」バタッ おじさん「嬢ちゃん!?」 おっさん「どうした!?」 京太郎「―――ハッ! う、咏さん!」バッ 咏「あ、あんま叫ばなくて大丈夫、だからっ……」フルフル 京太郎「で、でも!」 咏「ほらっ、部屋に運んでっ……んっ」カァァッ 京太郎(……なんかエロい) 京太郎「と、とりあえず行きましょう!」オヒメサマダッコ 咏「ひゃっ……」ピクッ ダッダッダッ おじさん「それにしても、強かった」 おっさん「三尋木プロだからなぁ……」 旅館・自室- 京太郎「咏さんッ」 京太郎(布団敷いてある、ってなんで隣接してるんだよ……まぁ良いか!)ソッ 咏「はぁっ……ちょ、京ちゃんっ……なにしたっ」 京太郎「いやその、喰ったと言いますか」 咏「そ、それだけっ?……んっ」ピクッ 京太郎「まぁ、はい」 咏(二回目だからか、それとも……でも、これはっ……お腹のとこ、熱いっ) 咏「ほ、ほんと……んっ、だ、大丈夫だから……ぁっ、どっかぁ、い、行って……ぇっ」カァッ 京太郎「咏さん……」 京太郎「咏さんの傍にいます」 咏「ふっ、え?」キョトン 京太郎「そんな苦しそうな咏さん放っておけません!なにか手伝えることあったら言ってください!」 咏「え、えへへっ……そんな風に言われたら、我慢できなくなるっつーのっ!」ガバッ 京太郎「え?」 京太郎(お、押し倒された?) 咏「京ちゃん……ぜ、全部京ちゃんのせいだからっ、ふぅっ……んっ」ビクッ 京太郎「そ、そんな一時の感情でっ!」 咏「そんなわけないじゃんっ、そんな軽い女じゃないしっ、んっ……ひぁっ……この旅行でなんかあればなって、思ってた、期待してたのに、京ちゃん全然気づかないし……ふぅっ」ピクッ 京太郎「う、咏さんっ……」 咏「お腹が、熱いよ京ちゃん……京ちゃんのせいだからっ……」ヌギッ 京太郎「咏さんっ……」ガバッ 数ヶ月後- 咲「こんなちみっこいのじゃ無理だよ京ちゃん!」 京太郎「ちみっこいって、お前なぁ~」 咏「ふふん、嫉妬してんだよ、嶺上ちゃんは……知らんけど」 咲「ここ、子供ができたからって!調子に乗らないでくださいよ咏さん!」 京太郎「おい咲、病院だから静かにしろ」クワッ 咲「うぅ~咏さんの裏切り者ぉ」 咏「裏切りもなにも無いだろ、京ちゃんが私を選んだんだから……わ、わからんけど」オソルオソル 京太郎「なに言ってんだよ、俺が咏を選んだに決まってるだろ」ニコッ 咏「えへへ、京ちゃんっ……」 咲「きょ、京ちゃんのバカ!雑魚!ハゲー!」 ガチャッ ダッダッダッ 京太郎「病院で叫ぶな、走るな、ハゲは関係ないだろ!」クワッ 咏「あはははっ、でも本当に良かったの?」 京太郎「あぁ、まぁ高校卒業まで籍は入れらんないけどさ……絶対プロになって二人とも食わせてくから!」 咏「二人?」クスッ 京太郎「いや……もっとか、わかんねーけど」ハッ 咏「ん、まぁ京ちゃんとだったらどんなでも幸せだろうけど」ニコッ 京太郎「わかんねーどけ?」 咏「わかってるっつーの!」 三尋木咏ED1 旅館・自室- 京太郎「咏さんッ」 京太郎(布団敷いてある、ってなんで隣接してるんだよ……まぁ良いか!)ソッ 咏「はぁっ……ちょ、京ちゃんっ……なにしたっ」 京太郎「いやその、喰ったと言いますか」 咏「そ、それだけっ?……んっ」ピクッ 京太郎「まぁ、はい」 咏(二回目だからか、それとも……でも、これはっ……お腹のとこ、熱いっ) 咏「ほ、ほんと……んっ、だ、大丈夫だから……ぁっ、どっかぁ、い、行って……ぇっ」カァッ 京太郎「咏さん……」 京太郎「少し出てきますね」 咏「うんっ、おねがいっ……」 タッタッタッ 咏「はふっ、わ、わかんねーけどっ……京ちゃんの匂いっ、ずるぃよっ……んぅっ」クチュクチュ 旅館廊下- 京太郎「咏さん、大丈夫か?まぁとりあえず飲み物でも買いに行くか……」 京太郎「もう一時間もしたし、良いよな?ていうか心配だ」 コンコン 咏「どうぞー」 京太郎「あ、咏さんもう平気ですか?」 咏「あ、うんっ」カァァッ 京太郎「疲れてるみたいだしもう寝ましょうか、明日は忙しいんでしょうし」 咏「そ、そうだね、わかんねーけど」マッカ 京太郎「布団離しますね」 咏「い、いいから!隣同士で!」バッ 京太郎「え、でも」 咏「いいから!」マッカ 京太郎「は、はい……」 京太郎(どうしたんだろ、マジで……まぁ良いか) 咏「ん、寝よ」 京太郎「じゃあ消しますよー」パチン 京太郎「よっと」 モゾモゾ 京太郎「……なんで、こっちの布団に来るんですか」 咏「京ちゃんは、嫌?」 京太郎「別に構いませんけど……嫌じゃありませんし」 咏「そっか」ニコニコ 京太郎(……ほんとにどうしたんだ?もしかして俺、明日死ぬのか?) 咏「京、ちゃん……」zzz 京太郎「寝てるし……」 京太郎(眠いしな……おやすみカピー)ギュッ 咏「……んぅっ」ギュッ 九日目終了 十日目 咏「ん……って、ふぁっ!」ビクッ 京太郎「すー、すー」グッスリ 咏「あ、そうだ昨日……うわっ」カァァッ 京太郎「ん、あ……おはようございます咏さん」 京太郎(なんで抱き合ってんのかわかんねーけどとりあえず冷静になれよ) 咏「あ、あ~!あ、朝御飯でも食べに行こうか京ちゃん!」バッ 京太郎「ん、そうですね、行きましょうか」ニッ 咏(あぁもう、朝から京ちゃんカッコいい!)カァッ 京太郎「ふぅ、食べた食べた……さてどうするかな!」 咏「麻雀を教えてほしい?」 京太郎「はい!」 咏「これ以上は、教えることあんまりないんだけどねぇ、じゃあとりあえずパターンを思い出す。それだけでいいんじゃね、知らんけど」 京太郎「はい!」 京太郎(むむむ……なんか麻雀強くなった気がするぞ!) 咏「それじゃ姫松高校に行こうかな」 京太郎「行ってらっしゃい」フリフリ 咏「何言ってんの京ちゃんも行くんだよ」 京太郎「……え!?聞いてませんよ!それ以前に大丈夫なんですか!?」 咏「大丈夫なんじゃね?知らんけど」 京太郎「知らない!?」 咏「嘘嘘、聞いたから平気だよ、私の一番弟子を連れて行くってねぇ」 京太郎「……なら、良いんですけど」フアン 咏「じゃ、行こうかい」フフン 姫松高等学校- 京太郎「き、来てしまった」ガクガク 咏「京ちゃん、ビビり過ぎでしょ」 京太郎「ビビりもしますって、ある意味では敵地ですよ?」 咏「でも京ちゃんは男子だからね、関係ないって……とりあえず行くよ~」 京太郎「ちょっと待ってくださいよ!」 屋上でその二人を見る者あり。 ??「ふっふっふっ……現れたな三尋木咏」 ??「その弟子、大したことなさそうやなぁ」 ??「この姫松四天王を破るだけの力が奴にあるのか、試したる」 ??「ここからが本当の恐怖やでー」 ガチャッ ??「代行こんなとこにおったんですか!お客さん来てしましまいますから早くしてください!」 ??「もぉ、末原ちゃんいけずやわー」 姫松高校・麻雀部- 京太郎「案外呆気なく入れましたね」 咏「共学だしね、そんなに気にすることないってことじゃね?知らんけど」 京太郎「そういうことですかね」コンコン ??「どうぞー」 咏「邪魔するよ」 ??「邪魔するなら帰って」 咏「はいはい……って新喜劇かい、知らんけど」 ??「良いノリしてるねー」 京太郎「えー……」 ??「ああ、ごめんごめん、自己紹介せなね、私は監督の赤坂郁乃です」ペコッ ??「代行でしょう、三年の末原京子です」 ??「三年の愛宕洋榎や!」 ??「二年の愛宕絹江です、洋榎の妹です」 ??「に、二年の上重漫です」 ??「三年の真瀬由子なのよ~」 京太郎「ええ、一年の須賀京太郎です」 咏「私の一番弟子だ、一応あんたらの練習台には良いかと思ってね」 郁乃「一年生をうちの子たちにぶつけるの?」 咏「ハッ、うちの京太郎は……強いよ?」 郁乃「ふふん、ならええわ……末原ちゃん、相手したって」 恭子「わ、私ですか!?」 郁乃「相手の情報なきゃやれない、ってわけでもないやろ?」 恭子「まぁ、そうですけど……」 咏「まぁ、一年相手にビビってるなら話は別だけどね、わかんねーけど」 恭子(ここは、あえてこの挑発に乗ろう) 恭子「良いですよ、須賀君、やろうか」 京太郎「え、あ、はい!」 絹恵「じゃあ私と」 漫「うちが付きます」 咏「言っておくけど、京ちゃん一人狙いとかは」 恭子「しませんよ、さすがに一年相手にそんな汚い真似はできません……姫松の名に泥を塗ることになりますから」 咏「熱いねぇ、わからんけど」 京太郎「では、お願いします!」 京太郎(和了らせてもらう!)タンッ 京太郎(チッ、最悪だな……だけどっ)タンッ 恭子(あぁ、やばいわ……ていうか私は情報戦やって言ってるやん)タンッ 漫(良い感じとも言えないけど普通や、あの『能力』自分で発動できへんのが難点やなぁ)タンッ 絹恵(あの、須賀君って言ったかな、あの子の腕がどの程度のもんかわからへんと動きにくいなぁ)タンッ 恭子(なんやおかしい、大人しすぎる……)ケイカイ 漫(でも、ここで降りるわけにも)タンッ 京太郎「チー!」バッ 絹恵(な、鳴いてきた!?) 京太郎(いくぜ、この卓、俺が制す!)ゴッ 能力『月海支配(喰)』発動。 京太郎(ダメだ、支配できない……)タンッ 恭子(何かやろうとしたみたいやけど、させんよ!)タンッ 漫(ん、変な感じがおさまったんか?)タンッ 絹恵(あんま上手くついてけへんわ)タンッ 京太郎(失敗かよ) 漫「ツモ、3000・4200です」ダンッ 絹恵「うおっ、やるなぁ漫ちゃん」 京太郎(ふぅ、なんとかそれほど差がつかずに済んだか) 恭子(あの捨て牌、あんな手でここまでやったんか!?) 恭子(なんかオカルトやっとったんか?そうでもないとあの手牌であの結果は……)クッ 漫(次こそ発動してぇな!) 絹恵(あ~サッカーやったら圧勝やろうけどなぁ) 京太郎(咏さんの名は汚したくないしな……咏さんの一番弟子の座を咲に奪われるわけにはいかねぇ!)ゴッ 京太郎(チッ、またかよ!)タンッ 恭子(……メゲるわ)タンッ 漫(『能力』は発動しないけど、これなら普通に勝てそう!)タンッ 絹恵(うわぁ~これ酷いわぁ)タンッ 恭子(普通に強いゆうんか!) タンッ 漫(なんだか、雰囲気が変わった?)タンッ 絹恵(なんとかせんとあかんなぁ) 京太郎(やりますよ、咏さん!)ゴッ 能力『迫りくる怒涛の火力(喰)』発動。 京太郎「ツモ!8000オール!」ダンッ 恭子(なっ!?) 漫(単純な火力やあらへん、能力!) 絹恵(もう、やっばいわ) 京太郎「ロン、18000です」ダンッ 恭子「え……うそ?」ガクゼン 漫「と、突然火力が増した……」 絹恵(オカルトやろうなぁ) トップ 京太郎 73+79=152 二着 漫 96+52=148 三着 絹恵 83+22=105 ラス 恭子 71+11=82 京太郎「お疲れ様でした、ありがとうございました」ペコッ 恭子「ッ……お疲れ、さまでしたっ」カタカタカタ 漫「いやぁ、もう少しやったんやけど……お疲れ様でした!」 絹恵「いやぁ、でも一戦目はボロボロやったのにな」 京太郎「いえ、師匠が良いもので」 咏「嬉しいこと言ってくれるじゃん京ちゃん」ニコニコ 京太郎「これでも、三尋木プロの一番弟子名乗ってるんで」 郁乃「強いなぁ、欲しいわ~」 咏(まぁ、手加減すれば私に勝てるだけの能力あるからね、京ちゃんは) 恭子「ち、チートや……」フルフル 洋榎「やるやん!すごいやん!次打ちたいわ!」 京太郎「あはは、俺で良ければ」 京太郎(まだ、咏さんの能力は使えなさそうだなぁ……) 恭子「わ、私ももう一回やります。情報は得ました!次は負けません!」グッ 京太郎(す、すごい勢いだ) 洋榎「ほぉ、なら由子入り!」クイッ 由子「私が勝つのよー」ニコニコ 京太郎(よし!次はカンで行こう!) 洋榎(これやろ!)タンッ 京太郎「」ニッ 漫「!?」ゾクッ 郁乃「―――ッ」ゾクッ 咏(よし!)ゾクッ 京太郎「カン!」ダンッ 洋榎「え?」 京太郎「カン!」 咏(今回のルールは全国大会を意識したルールだから……) 京太郎「もいっこカン!」 恭子「う、そやろ?」カタカタ 京太郎「もいっこカン!」ゴッ 咏(責任払いが発動する!) 京太郎「四槓子32000……責任払いだ!」ダンッ 洋榎「えっ……」 京太郎「もらったぜ!」ニッ 洋榎(な、なんやこれっ……こ、怖い?うちは今、怖いんか?)ガタガタ 由子(……置物なわけよー) 京太郎(この反応、まさかっ!)ガタッ 洋榎「ひっ!?」ビクッ 恭子「」カタカタカタ 由子(置物なのよーまさか東一局で洋榎ちゃんが飛ばされるなんて思わなったのよー) 漫(今の火力、私の能力どころじゃないやん) 絹恵「お姉ちゃん!?」 洋榎「き、絹、うち……牌がっ……」 郁乃(普通なら折れるような性格じゃないのに、なんで?それともこれも、須賀君の能力?) 京太郎「あ、あのっ!」 洋榎「ッ!?」ビクッ 絹恵「……すみません、帰ります」キッ 京太郎(すっげー睨まれたよ、どうすっかな) 郁乃「あぁ、うんしっかり療養しいやー」 咏(療養なんかあるのかねー知らんけど) 京太郎(ど、どうする……) 京太郎「すみません愛宕洋榎さん、少し話を―――」 洋榎「」クラウチング 京太郎(下着見えそう……って!) 洋榎「」ダッシュ 京太郎「なにぃっ!?」 絹恵「お姉ちゃん!?」 対応力70以上にて追いかけイベント発生。 京太郎「逃がさん!」 絹恵「ちょっと須賀君!?」 郁乃「青春やねー」 咏「違うと思うけどね、知らんけど」 恭子「」カタカタカタ ダダダダダダダダッ 京太郎「こんのぉぉぉ!」ダダダダダッ 洋榎「もう着いてこんといてーやぁ!」ダダダダダッ 京太郎「俺のせいでこうなって、放っておけるわけないでしょうがぁぁ!」ダダダダダッ 洋榎「もうあんた怖いし、麻雀も怖いぃ!」ダダダダッ 京太郎「だからって、それから逃げるなよぉぉぉっ!」ダダダダダッ グイ 京太郎「掴まえた!」 洋榎「ひっ、は、離してぇな!」グイッ 京太郎「うぉっ!?」 バタッ 洋榎「きゃっ!」 京太郎(きゃっ、とか言うタイプなんだなぁ) 洋榎(な、なんやこれ……須賀君の上に私が乗るみたいに……) ママーアレナニシテルノ? キジョウイヨ 洋榎「ッ!?」カァァッ 京太郎(これやばいだろ、というよりここ商店街だし……) ??「なにやってんの?」 京太郎(とうとう俺も御縄につくか、ハギヨシさん、貴方のような紳士になりたかった……) 洋榎「お、オカン!」 京太郎(え、終わった) 愛宕家・居間- 京太郎(も、問答無用で連れてこられてしまった) 洋榎(せ、正座させられてるけど……隣の人、怖いわ……)オソルオソル 京太郎(やっぱ怯えられてるなぁ、これはメゲるわ……あれ、メゲるわって……) 雅枝「なぁ洋榎、別に男と付き合うのもナニするのもかまへんけどな、商店街でなにしとんや?なぁ?」 洋榎「あ、あれは違うねん……そ、そのな!」 京太郎(それにしても美人だな、やっぱり親子そろって綺麗どころだと……あれ、二児の母?) 雅枝「黙っとり洋榎!なぁあんた、洋榎とはどこら辺まで行ってるん?」 京太郎「て、手を繋ぐまで」 京太郎(嘘は言ってない) 洋榎「ちょっ!」 雅枝「ほほーん、じゃあ……なんであんな状況になったん?」 京太郎(やべぇっ!)ビクッ 京太郎「いや、実は……」 雅枝「それで、追いかけっこになった結果二人であんな体勢になったと?」 京太郎「は、はい……」 洋榎「だ、だから、わかったやろ、おかん」フルフル 雅枝「ほぉん、それで洋榎はビビって麻雀からもこっちの須賀からも逃げると?」 洋榎「ッ」グッ 雅枝「たった一度の負けでこんな男相手にビビって帰ってきたっちゅーわけや?」 京太郎「そんな言い方」 雅枝「あんたが何言っても無駄や、あんたから洋榎は逃げたんやからな」 京太郎「でも、俺こんな風に相手をするの二回目なんです、なのに配慮が足りずに」 バンッ 洋榎「な、舐めんなや!私はビビっとらへん!あんたなんか雑魚に私がビビるか!」クワッ 京太郎「なっ!雑魚って、逃げてたじゃないですか!」クワッ 洋榎「逃げてへんわ!」 京太郎「往生際が悪いですね!」 洋榎「あんなの偶然や!私が負けるはずないやろ!」 京太郎「ほぉ、良く言いましたね!じゃあもう一度勝負しましょうよ!」 洋榎「あぅっ……」フルフル 京太郎「……」 洋榎「え、ええわ!もう一回やったる!」 ガチャッ 絹恵「お姉ちゃんに須賀君、ここにいたんか!」 雅枝「揃ったなぁ?」 京太郎「負けた……」 洋榎「勝った!」グッ 絹恵「やったなお姉ちゃん!」タッチ キャッキャッ 京太郎「……やっぱさっきのは偶然か」ハッ 雅枝「須賀、まぁ色々と言いたいことはあるんやけど……」 京太郎(そりゃそうだよなぁ、娘のこととか……) 雅枝「元気だせや、ラス」 京太郎「ひ、酷いですよ、さっきみたいに一撃で決まればぁ!」 雅枝「まっ、麻雀なんてそんなもんやろ……ボロボロに負ける日もあれば勝つ日もある、違うやつらもいるけど、洋榎や絹恵みたいな『普通』の雀士はそういうもんやろ、挫折を覚えるには丁度良い時期やった」 京太郎「……俺が挫折しそうです」 雅枝「ふふん、あんたも挫折を覚えとくとええよ」ニッ 京太郎「憶えておきますよ」ハァッ 絹恵「そう言えば須賀君、早く戻った方がええんちゃう?」 京太郎「あ、そうだ……メールにも『旅館に先に帰ってる』って書かれてるし……あの、道教えてもらえませんか?○○旅館ってとこなんですけど」 雅枝「近いやん」 洋榎「任せとき!」 京太郎「あれ、良いんですか?」 洋榎「まぁな、そんなに外も暗くあらへんし平気やろ!」グッ 京太郎「じゃあお願いします」ペコッ 洋榎「そんでなぁ!おかんがそん時―――」ペラペラ 京太郎(この人、喋りが止まらない!?) 洋榎「あぁそうや!うちの友達がこないだ―――」 京太郎(凄まじいマシンガントーク、いやこれもうガトリングだ) 洋榎「あ、そや!ガースーの学校って麻雀部―――」 京太郎「いや、それはおかしい」 洋榎「は?」 京太郎「なに、ガースーって俺のことですか?」 洋榎「そりゃ、須賀以外をガースーとは呼ばんな」 京太郎(当然のような顔……俺がおかしいのか?) 京太郎「ガースーで良いです」ハァッ 洋榎「ん、それがええな!」ニコニコ 京太郎「まぁ洋榎さんが楽しそうなら、俺は良いですよ」ニッ 洋榎「ッ!?」ドキッ 京太郎(今日は、申し訳ないことしたしな) 洋榎「そ、そか……ガースーがええ言うんやったらええんやろ……」カァァッ 咏「京ちゃん」フリフリ 京太郎「あ、咏さん」 咏「わざわざ送ってもらって悪いね、わからんけど」 洋榎「あ、あぁ、はい」 咏「それじゃ京ちゃん、帰ろうか」ギュッ 洋榎(手、つないでる)ザワッ 京太郎「あ、それじゃありがとうございました愛宕さん」 洋榎「洋榎や!」 京太郎「あ……はい、洋榎さん、ありがとうございました」ペコッ 咏「行くぞ京ちゃん~」 京太郎「了解です」タッタッ 洋榎「……須賀、京太郎か♪」 旅館・自室- 京太郎「はぁ、今日は疲れた」 咏「まぁ、しょうがないね~まさか嶺上ちゃんをコピーして成功するなんて思わなかったよ、知らんけど」 京太郎「前もコピーしたんですがその時も……ん?これって咲の能力のせい?」 咏「さすが魔王だね」 京太郎「え、咲ってそんなヤバいんですか?」 咏「ヤバいんじゃね?わかんねーけど、嶺上ちゃんはすべてがわかんねー」シミジミ 京太郎(昔っからヤバかったもんな、咲は……) 咏「温泉行ってくるよー」 京太郎「あ、はい……さて俺は」 京太郎「咏さんが温泉に入ってる間に整理だな、これはこっちで、これはこっち……」 京太郎「全部荷物出してから整理してたらだいぶかかってしまったが……咏さんの荷物も荒れてるし整理しとくか」ガサッ 京太郎(あれ、もしかしなくてもこれ犯罪じゃね?) 京太郎「やめとくか、ってこれ……咏さんの下着……」 ガラッ 咏「京ちゃん、晩御飯……」 京太郎「……」ダラダラ 咏「……それ置いて」 京太郎「はい……」 咏「きょ、京ちゃんの変態、私なんかの下着持って……わかんねー」 京太郎(誤解です) 咏(別に隠れて盗ろうとしなくったって、いつでも見せんのに)カァァッ 京太郎「さて、晩御飯も食べ終わったし」 咏「寝る?」 京太郎「どうしましょう……」 京太郎「いや、寝ましょう」 咏「眠いもんなー、わかんねーけど」 京太郎「おやすみなさい」パチン 隣接する布団に横になる二人。 咏「……京ちゃーん」ギュッ 咏「……京ちゃん?」 京太郎「スー……スー」zzz 咏「寝ちゃってんのかよ」ムスッ 咏「えへへっ……んっ」チュッ 京太郎「んぅ~……」ギュッ 咏「ひゃっ……京ちゃん、大好きだよ……スゥー」zzz 11日目- 京太郎「ん、あぁそうだ……ってなんで咏さんに腕枕してるんだ俺?」 そっと起き上る。 京太郎「昨日早寝しすぎたな、まだ早朝も良い所じゃねぇか……」 京太郎「ちょっくら外にでも出るか……起きたらメールでも来るだろ」 私服に着替えて出ていく。 京太郎「さて、どうするかな」 京太郎「ふぅ、この時期の早朝って気持ちいいな……昨日、洋榎さんと歩いた道にあった公園まで走るか」タッタッタッ 対応力80以上のためイベント発生。 京太郎「なんか身体能力高くなってる気がするな、まったく疲れねぇ」 ??「凄いな須賀君」 京太郎「えって……愛宕さん」 絹恵「絹恵でええわ、わかりにくいやろ」ハハッ 京太郎「はい、絹恵さん、なら俺は京太郎で」 絹恵「うん、京太郎君……あのさ、サッカーってできる?」コロコロ 京太郎「まぁ人並みには」 絹恵「じゃあ軽くやらへん?二人で」 京太郎「ええ、構いませんよ……俺から取れますかね?」 絹恵「ほーん、元サッカー部の私に良く吠えたもんや、吠え面かかせたる」ニッ 京太郎(やべ、元サッカー部って大丈夫か?) 京太郎(ん、思ったより楽だぞ……ボールは友達恐くない)サッサットントン 絹恵「はぁっ……はぁっ……わ、わかった……も、もう私の負けでええわ……」ドサッ 京太郎「き、絹恵さん!?」バッ 仰向けに倒れる絹恵。 絹恵「はぁ~、強いわ京太郎君」 京太郎「いや、なんだか体が動いて」 絹恵「なんやそれ、あ~麻雀強くてサッカーもできるとか反則やわ~」 京太郎「まぁ、清澄の運動部は化物揃いで……ってメール、咏さんからか」 絹恵「ん、帰るんか?」 京太郎「はい、それじゃ失礼しますね!」 ダッダッダッダッ 絹恵「ま、また走ってる……大したもんやなぁ」 恋愛力80を超えているため特殊イベント 絹恵(麻雀もできてサッカーもできて、あんな人と付き合えればええんやろうけどなぁ……ってなに考えてんの!)カァァッ 物陰- 洋榎(き、絹恵を呼びに来たらガースーが……サッカーしてるガースーもカッコええな、ってうち何考えてんや!)カァァッ 旅館- 京太郎(さすがに疲れたな) 好感度60以上、恋愛力80を超えているため特殊イベント 京太郎「ただいま戻りましたー」ガラッ 咏「ひゃっ!」キガエチュウ 京太郎「ぬおぁっ!?」バタンッ 京太郎(典型的ラッキースケベとは!) 咏「京ちゃん、もういいよ」 京太郎「す、すみません」ガラッ 咏「うぅん、その、気を付けなかった私も悪いってーか……し、知らんけど!」 京太郎「そ、そうですか」 咏「うん……」 京太郎「ふぅ、食べた食べた」 咏「お腹一杯だねー、そういや今日で帰るって予定だったけどあと一日一緒しない?」 京太郎「え?」 咏「実は四日の予定だったんだけどね、あんま京ちゃんを連れ出すのも悪いしと思ってさ、わかんねーけど」 咏(もともと四日連れ出す予定だったけど、京ちゃんのお父さんとお母さんにはしっかり『日が延びるかも』って話はしといたしねぇ) 京太郎「う~ん……」 京太郎「あと一日残りますよ、帰るのは明日ってことですよね?」 咏「ん、そういうことなんだけど学校休むことになんじゃね、知らねーけど」 京太郎「そこは連絡入れときますよ」ハハッ 咏(計画通り!) 咏「じゃあ姫松行こうか」 京太郎「はい!」 姫松高校- 郁乃「須賀君、今日もお願い頼むわー」 京太郎「はい!」 洋榎「ガースー打とうや!」 絹恵「あ、わた―――」 恭子「私も打ちます!」バッ 恭子(昨日、しっかり牌譜は見せてもらったからな、負けへん!) 由子「じゃあ今日は置物にならないように私も打つのよー」 絹恵「……まぁええか」 トップ 京太郎 二着 洋榎 三着 恭子 ラス 由子 京太郎「よし!」 恭子「」カタカタ レイプメ 洋榎「ん~やっぱガースーは“アレ”が無くても強いなぁ」 由子「い、一応上がれたのよー……最後に直撃受けた恭子ちゃんはご愁傷様なのよー」アセッ 絹恵「次、私やる!」 漫「うちもリベンジします!」 京太郎「今日は調子良いみたいだし、全員相手になりますよ!」 郁乃「あらーせっかくよんだコーチより須賀君の方が人気やなー」 咏「同じ高校生の方がライバル意識も芽生えるんじゃね?知らんけど」 昼- 郁乃「お昼休で各自解散、二時間後までに帰ってきいやー」 京太郎「さて、どうするか……」 恭子「……メゲるわ」 京太郎(あの単語、聞いたことあるぞ) 京太郎「まぁ良いか……」 京太郎「末原さん、お昼一緒にどうですか?」 恭子「えっ、わ、私?」 京太郎「はい、もちろんですよ」 恭子「あー別にええけど……」チラッ 洋榎「」ソワソワ 恭子「主将と仲ええ見たいやろ、主将と行かんの?」アセッ 京太郎(え、避けられてる?) 京太郎「俺は、末原さんと一緒にお昼を食べたいんですけど……嫌ですか?」シュン 恭子(そ、そんなん反則やわぁ) 恭子「一緒に食べに行こうか、良いとこ知ってるから」 京太郎「はい!」パァッ ガチャッ タッタッタッ 洋榎「が、ガースーを誘おうと思ったら、恭子に盗られた……」ガクッ 絹恵「……そんな須賀君のこと気になるん?」 洋榎「ッ!?そんなわけあらへんやろ!」 郁乃(これは楽しいことになりそうやわー) 咏「京ちゃんがポッと出の女に盗られた」ガクッ ちょっとお洒落な喫茶店- 京太郎「へぇ、凄いですね」 恭子「私の行きつけの店やからね」 店員「こちらの御席へどうぞ」 京太郎「末原さん、先にどうぞ」スッ 恭子「あ、うん」ストッ 京太郎「さて、ここはどんなのがあるんですか?」 メニューを広げる。 恭子「えっと、私は日替わりランチにしとこ」 京太郎(くそっ、レディースセット、なんて魅力的なんだ……) 京太郎「……あのですね、末原さん……俺が日替わりランチ頼むんで……レディースセットお願いして良いですか?」オソルオソル 恭子「……プッ、ハハハッ!」 京太郎「へ?」キョトン 恭子「なんでそんなおっかなびっくりなん、ハハハッ!」 京太郎「えっ、そりゃ普段は幼馴染に頼んでるからで……」 恭子「あー、なんや須賀君の印象変わったわー」 京太郎「俺はなんで変わったかわかりませんけど」 恭子「とりあえずレディースセットと日替わりランチ頼もうか」 京太郎「あ、はい!」 恭子(なんやろ、胸の中で何かが?)トクン…トクン… 京太郎「ごちそうさまでした」 恭子「ごちそうさまでした」 京太郎「いやぁ、頼んでいただいてありがとうございました」 恭子「気にせんといてぇな、ていうか本当になんで私誘ったん?」 京太郎「……ネトマやってます?」 恭子「え、ああうん」 京太郎「きょーこって名前で?」 恭子「知っとるん?」 京太郎「……キョータロって覚えてます?」 恭子「え……あっ!」カァァッ 恭子「あ、あのへ、変な挑発してごめん!」 京太郎「いえ、それは構わないんですけど……なんか気になって」ハハッ 恭子(うわぁ~めっちゃ恥ずかしいやんっ!)カァァッ 京太郎「あと、悩んでいるように見えたんで……」 恭子「あっ……あはは、バレるかぁ」 京太郎「まぁ、あれだけ落ち込んでれば」 恭子「まぁ、凡人の限界にメゲそうになったってことかな」 京太郎「……凡人の限界ですか」 恭子「うん、私にも須賀君みたいな力があったらって思うんやよ」 京太郎「俺みたいな力……」 京太郎(自分の力を信じろとか、そんなこと俺が言っても仕方ないよな) 京太郎「すみません、ある人にも言ったんですけど……俺もオカルト持ち、つまりはある種の天才なんです。だからきっと、俺にはできるアドバイスはありません」グッ 恭子「あはは、謝らんでもええよ、教えられることなんざない。オカルト持ちなんて特にそうやろうと思ってた……凡人は凡人らしく、努力と情報でなんとかするよ」 恭子(でも、羨ましい……あの力がっ、あの能力がっ、私もそうなりたいっ……)ドクンッ…ドクンッ… 京太郎「さて、出ましょうか」スッ 恭子「うん、そやね!」ニコッ 京太郎(あれ、元気になった?良かった……) 対応力60以上のためミニイベント発生 京太郎「ここは俺が払いますよ、お昼に連れて行ってもらったお礼に」 恭子「そうか?悪いわ」 京太郎「いえいえ」 テクテク 恭子「ありがとな須賀君、なんかやる気出て来たわ!」 京太郎「なら良かったです」 恭子「勝ちまくるよ」 京太郎「ははっ、期待してます」 恭子「でも、今日はもうええかなー」 京太郎「え?」 恭子「うん、またこっち来てえな、そん時になったらもっと強くなってると思うから」ニコッ 京太郎「なら期待してます」ニッ ドクッ… 京太郎(ッ、なんだ!?食欲に身を任せた時の感覚に……似てた?)ドクッ… 恭子「須賀君、大丈夫?」 京太郎「あ、はい……」 京太郎(いつの間にか膝をついてたなんて……) 部室- 夕方- 郁乃「そろそろ終わりやよー」 京太郎(本当に末原さん、打たなかったな)タンッ 由子「ロン、ようやく二着なのよー」 漫「うう、今日は能力一度も発動しなかった」ガクッ 絹恵「しゃあないやろ、任意で発動できないんやから」 洋榎「もっとガースーボコボコにしたりたかったで!」クワッ 郁乃「負けた回数の方が多かったやろー?」 洋榎「むっ」 京太郎「でもやっぱり主将なだけあって強かったですよ洋榎さん」 洋榎「そやろ、そやろー!」エッヘン 京太郎「そうですね」ナデナデ 洋榎「―――ッ!?」カァァッ 京太郎「わっ、す、すみません!幼馴染によくやってて、癖でして」アセッ 洋榎(なんやその幼馴染)ムスッ 京太郎「あ、あはは……」 恭子(なんや、羨ましいわー)ゴゴゴッ 絹恵(ああ……京太郎君、とんだタラシやわぁ)ニガワライ 咏「ほら京ちゃん、帰るよー」 京太郎「あ、咏さんは先に戻っててください、俺は少し」 咏「ん、あんま時間遅くなんないようにねー」フリフリ 京太郎「はい!さて……」 京太郎「昨日のお礼に送らせてくださいよ」 洋榎「着いてきたいなら着いてき!」バッ 絹恵「お姉ちゃん素直やないから、行こうか須賀君」 京太郎「はい!」 恭子「須賀君!」 京太郎「あ、はい?」 恭子「これ、私の電話番号とメールアドレスやから、暇やったら連絡してな」ニコッ 京太郎「はい、ありがとうございます」 恭子「またな」フリフリ 京太郎「いやーほんと、今日は一日麻雀漬けでしたね」 洋榎「これから最後のインハイやねんからこれでも足りんわ~」 京太郎「足りない、ですか……そうですねー」 絹恵「京太郎君もあれだけやれるんやから、かなりやりこんだんちゃうん?」 京太郎「そうですね、かなりやりこみましたよ。何度も負けて折れそうになりましたし」 絹恵「へぇ~そんなことあってんな」 京太郎「三尋木咏と、それと同格のやつを相手にしてましたからね」アハハッ 洋榎「だからそんなに強くなったんやな!」 京太郎「……まぁ、勝てるのはほとんどオカルトがあってこそですけど」ニガワライ 洋榎「ふぅん、あっもう家やな」 京太郎「そうですねー」 絹恵(これでお別れかー) 恋愛力90以上のため特殊イベント発生 京太郎「あの、迷惑じゃなかったらこれ俺のメアドと電話番号なんで、連絡してください!」 洋榎「うちか!?」クワッ 絹恵「私か!?」クワッ 京太郎「ふ、二人に……」オソルオソル 洋榎「そ、そか……ありがとうな」ニッ 絹恵「メールさせてもらうわ!」 京太郎「はい、ではこれで!」 ダッダッダッ 洋榎「ガースー……」 絹恵「惚れたなぁ?」 洋榎「……うん、そうかも」キュッ 絹恵「―――!?」 旅館・自室- 京太郎「ただいま帰りましたー」 咏「おかえりー、明日はどっか行く?」 京太郎「え、姫松じゃないんですか?」 咏「予定は四日って言ったけど、姫松にとは一言も言ってないんじゃね?知らんけど」 京太郎(確かに、言ってない……こんなことならしっかりと挨拶しとけばよかった!) 咏「まぁ、結局行きたい場所ある?」 京太郎「えー、特に無いんですよねー」 咏「まぁ帰るのは夕方になりそうだからねぇ、明日考えれば良いかー」 京太郎「そうですね」 京太郎「温泉入ってきます。最後ですし」 咏「行ってらっしゃいー」ニヤッ ガラッ 京太郎「さて、ゆっくりしますか」 温泉- 京太郎「ふぅ、生き返るー」 京太郎「……やっぱ人居ないよなぁ、期待していなかったといえば嘘になる」 咏「私はいるよ?」 京太郎「……またですか、もうからかわれませんよ」 咏「……からかってるつもりはないんだけどなぁ」 京太郎「そうやってまた……」 咏「ホントだよ、どう思うかは……知らんけど」 京太郎「……ホントですか?」 咏「わかん……なくねー、本気のつもりだけど」ウルッ 京太郎(どっちだ、今だにわからねぇ!) 咏「あのさ、こんなところでもないと話せないだろうから言っておくと……私、京ちゃんのこと好きだからね」チュッ 京太郎(え、ほっぺに……) 咏「そ、それじゃ!また出たところでね、しらんけど!」バシャバシャバシャ 京太郎(……あれ、俺今……あれ?)呆然 脱衣所前- 京太郎「あ、咏さん」 咏「ん?どうした京ちゃん、私の裸チラッとでも見て興奮したかー?」 京太郎(おもちは無いのに、良いんだよなぁ)モンモン 咏「な、なに本気で想像してんの!」カァァッ 咏(れ、冷静じゃなきゃいけないっつーのにっ)マッカ 京太郎「いや、すみません咏さん……食事に行きましょうか」ニッ 咏「う、うん……」 京太郎(たぶん、触れない方が良いよな?) 京太郎「さて、最後の晩御飯も終わったわけだけど……」 咏「どうする、寝る?」 京太郎「どうしよう……」 京太郎「ちょっと出かけてきますね」 咏「あんまり遠く行ったりしないようにね」 京太郎「はい、了解です」 街- 京太郎「おお、意外と人多いんだな……さて、どうするか」 京太郎「もう10時前か、せっかくの旅行なんだし夜遊びぐらい」 ??「ダメに決まってんやろ?」 京太郎「あ、あはは……あ、愛宕さん」 雅枝「ふーん、洋榎が好きになった男は見かけどおりの不良やったと……」 京太郎「洋榎さんが俺を、んなわけないでしょ!ていうか不良じゃないです!」 雅枝「こんな時間に夜遊びとは良く無いな、須賀」 京太郎「あはは、えっとですね」 雅枝「で、どっか行きたいところあったの?」 京太郎「そういうわけじゃないんですけど……」 雅枝「じゃあ、付き合いや」ガシッ 京太郎(うおっ、腕に、む、胸が当たるっ)カァッ 京太郎「付き合いますよ、せっかくですし」 雅枝「おお、意外やわ、帰るかと思った」 恋愛力80以上のためミニイベント発生。 京太郎「こんな美人にせっかくお誘いを受けましたしね、お付き合いします」 雅枝「そ、そうか」カァッ 雅枝(び、美人なんて言われたの何年ぶりや……) 居酒屋- 京太郎「大丈夫なんですか?」 雅枝「大丈夫やろ?酒飲ますわけやないんやし」 京太郎「そういうもんですかね?」 雅枝「そうやろ……そういや絹恵があんたの話してたんやけど、なんかあった?」 京太郎「へ?あぁ、朝にサッカーしました。たまたまあって」 雅枝「あぁ、元サッカー部やからな……で、勝ったん?」ニヤッ 京太郎「はい」 雅枝「え?」 京太郎「ボールが俺に憑りついてるのかと思いましたよ」ニヤッ 雅枝「……そりゃ絹恵も惚れるわ」 京太郎「そんなわけないじゃないですか」ハッ 雅枝(こいつ、似てる……) 京太郎「飲みますね」 雅枝「ん、飲みたくもなるわ」ゴクッ 雅枝(娘の好きな奴が目の前におんねんぞ) 京太郎「お、この馬刺しおいしい」 雅枝「馴染みやからな、それにしても麻雀強いとか……今度千里山にも来てや」グワシッ 京太郎「うおっ、は、はい!」 京太郎(む、胸が当たってますわ……これは、幸せの感触)ムニムニ 雅枝「そういや、愛宕姉妹で誰が本命なん?」 京太郎「全員ですかね、本命とかではないですけど」 雅子「はぁ?本命じゃないけど全員って、二人?」 京太郎「いえいえ、お付き合いできるなら絹恵さんも洋榎さんも、それに愛宕さんも全員嬉しいなって……本命ってほど俺はみなさんを知りませんから」ニコッ 雅子「ッ!?」カァァッ 雅子(こ、こいつ酔ってるわけでもあらへんのに、シラフでこんなこと言うか普通!?)カァァッ 京太郎「愛宕さん?」 雅子(近ッ!?)バッ 京太郎「あはは、すみません……でもほんとですよ?正直姉妹って言っても通じるくらいですよ、美人だし……なんか可愛い所もありますし」 雅子「ほ、ほんと酔ってんちゃうんか自分!」フイッ 京太郎「あれ、そうですか?」 雅子(あぅっ、元ダン思い出すわぁ……)マッカッカ 京太郎「ちょっと愛宕さん!」ユッサユッサ 雅枝「雅枝って呼びーやぁ」ヒック 京太郎「ま、雅枝さん……」 京太郎(よ、酔ってる、完全に出来上がってる……くそ、会計は俺が……できる!)デンピョウ 外- 京太郎(出たは良いけど、雅枝さん背負ってると背中の感触で俺がやられる……)ググッ 京太郎(落ち着け、マイサン……これが人妻って奴か!) 雅枝「うぅ、アホぉ……それちゃうやろぉ……」 京太郎「ぐっ……ど、どこかに行かないと……」 京太郎(家に奥って行くか?いや、しかし洋榎さんたちにこの雅枝さんを受け渡すと雅枝さんがどう思うか……いや難しい……) 京太郎「いかん、あそこに入ろう!」 雅枝「うにゃ~」zzz ピンク色のホテル- 京太郎「や、やらかしたんじゃないか?俺、やらかしたんじゃないか?」アセッアセッ 京太郎(べ、ベッドに寝かしてしまったけれど、とりあえずジャケットは脱がしたしカバンも傍に置いた。よし、俺はメモを残して……)ガバッ 京太郎「……え?」フリカエル 雅枝「こんなとこに連れ込んでどうするん?」 京太郎「あ、あのですね……」 雅枝「しょうがない人やなぁ」ドサッ 京太郎(お、押し倒されてっ……) 雅枝「しっかりリードしたるからな、大人やからな」ニコッ 京太郎(よし……なんでも良いや) 京太郎(し、搾り取られた……)ゲソッ 京太郎(まさかベッドで三発、バスルームで二発、さらにその後ベッドで二発とは……俺ってやるじゃん)ゲッソリ 雅枝「……やってもうた、もう終わりや」フルフル 京太郎「ま、雅枝さん……」 雅枝「自分の娘より年下の男の子に手を出すなんて最低やんっ、どうすれば―――」ボロボロ バッ 雅枝(だ、抱きしめられてッ!?) 京太郎「俺は、嬉しかったですよ……」 雅枝「で、でも勢いで」 京太郎「お付き合いできるなら嬉しいって……言いましたよね?」 雅枝「う、うん……」 京太郎「雅枝さん……」チュッ 雅枝「きょ、京太郎ー!」チュッ 京太郎「んむッ!?」 京太郎(突然、舌がッ!?) クチュ…ヌプ…クチャ… 雅枝「ぷはっ」ツー 雅枝「ご無沙汰な未亡人にここまでさせたんやから、覚悟はしといてな?」 京太郎「……は、はい!」ニッ そして………… 数ヶ月後- 洋榎「どうしたんやオカン?」 絹恵「いらっしゃい京太郎君」ニコッ 京太郎「は、はい……」タジッ 洋榎「そういや高校やめてプロになったらしいな、最年少プロって噂やで!」ワクワク 京太郎「そ、そうですね!」 雅枝「ほら京太郎、敬語なんて使わんと」 洋榎「は?」 絹恵「なんで?」 雅枝「京太郎がな、今日からあんたらのお父さんになるんよ」ニコッ 洋榎「?」 絹恵「?」 京太郎「あ、あのですね……いや、あのだな……」 雅枝「うちら、結婚することになりましたー!」ギュッ 洋榎「な、なにを腕組んどんねん!」 絹恵「お姉ちゃん、突っ込むとこそこちゃう!」 雅枝「まぁなにはともあれ、あんたらの家族は二人増えるわけや」 洋榎「二人?」 雅枝「ん、ここにな」ナデナデ 絹恵「お、お腹……」 京太郎「きょ、今日からよろしくな!」 雅枝「妹も大事にしたってな」 愛宕雅枝ED1
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/6291.html
番外編 初美とサイクリング 初美「速いのですよー!」 京太郎「しっかり捕まっててくださいよ!」 ぎゅう… 初美「大丈夫ですよー」 京太郎「それならいいです…ところで初美さん」 初美「どうかしましたか?」 京太郎「なんで俺達は鹿児島から熊本に行くのに電車を使わず自転車で行ってるんだ?」 初美「そんなの簡単ですよ」 京太郎「ぜひ聞かしてもらいたい」 初美「私が京太郎と居たいからですよ」 京太郎「なっ!」カァァ 初美「京太郎は私と居たくないですか?」 京太郎「そ、それは…」 初美「はっきりしなさい!」 京太郎「一緒に居たいです」カァァ ギュウゥゥウウ。 初美「良かった…大好きですよ、京太郎」 京太郎「俺も好きだぞ、初美」 カン!
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3405.html
http //hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1386284559/ 京太郎「ので、思わずレイプしてしまった…」 和「あ、…う…」ドロ 京太郎「とりあえず、和の痴態を写真と動画に収めて」 京太郎「最後にパイズリして、帰ろう」 ずりずりっ どびゅ 和「……」 次の日 和「…」ギロ 京太郎(睨んでる睨んでる。というか、よく学校に来れたな) 優希「の、のどちゃん。顔がめっちゃ怖いじぇ…」 咲「あう…」 久「どうかしたの、和? 須賀くん、何か知ってる…?」ヒソヒソ 京太郎「いやー、わかんないっす」 和「はやく部活を始めましょう…。あと須賀くんにはあとで話があるので」 部活後 和「…須賀くん。なんであんなことしたんですかっ」 京太郎「和の乳がおれを誘うから…」 和「意味がわかりません…、もういいです。全国前に騒ぎにしたくありません」 京太郎「ふーん、つまり和になにしても許されるってことか?」 和「どうして、そうなるんですかっ」 京太郎「こうやって、後ろから抱きしめて…。和の乳を味わいながら…」ギュ 和「ちょっ…触らないでくだ…、ひっ!」 むにゅむにゅ…たぷん ずり…ずり… 京太郎「チンコを和のお尻に擦り付けても許されるわけだ…。おふ」ゴシゴシ 和(スカート越しに、硬いのが…) ずりっずりっ むにゅ…もみ… 京太郎「和の乳と布越しのお尻の感触が…っ」 和「…っ、ぁ…ひ、また大きく…」タプ 京太郎「……ーー」ドビュルルドビュビル 和「……」ベチャ どぷっどぷ… ぐちゃあ… 京太郎「あー…、いいのか和?スカートが精子漬けになるまで染み込むぞ?」ギュ 和「……ぁ」ボー 京太郎「夢の世界に逃避しちまってるな。いまの内にもう一発…、今度は前から」ギュ 和(お尻…なんだか、変なのが粘り付いてる…) 京太郎「はやく起きないと、スカートが使い物にならなくなるぞー?」ニヤニヤ どびゅるるるっ… ぐちゃ…どろっ… 和「……ーーえ?」ムク 京太郎「ふー、今日はこれくらいでいいか?」 和「あ、…なにこれ…っ」グチ ネバッ 京太郎「和が起きるの遅いから…、ポケットの中にも射精しちまった。確認してみな」 和「……ああ」スッ グチョグチョ 和「……ーーっ」ポロポロ 京太郎「じゃあ、おれは帰るから。あと明日はそのスカート履いて来いよ?」ニヤ ガチャ バタン 和「さき、さん…。ごめんなさい…。わたし…」ポタポタ 放課後 京太郎「和、ちゃんと昨日のスカート履いてきたか?」 和「…来るわけないでしょう。一晩であんなの乾きません。麻雀も弱ければ、そんなことも分からないんですか?」 京太郎「…なんか、元気になったなー」 和「……」ギロ 京太郎「精液まみれでも履いて来ることくらい出来たろ?これはお仕置きだな」 京太郎「またスカートを精子漬けにするか…」 和「!や、やめてくださいっ。服はもう駄目です!…あのスカートも染みになるくらいなのに…」 京太郎「じゃあ、今度は和の身体で受けるか?」 京太郎「確かにこのペースで制服を汚されたら、学校に何も着てこれないな。そうだ、全裸で登校してみるか?」 和「…わかりましたから、制服はもうやめてください」 京太郎「じゃあ、和…。あーん、してみ?いいもの咥えさせてやるから」ボロン 和「はい……んむっ」 京太郎「おぉう…和の口の中はやっぱり最高だぜ!」 じゅぷじゅっぽちゅぱっ ちゅぱちゅぷ 和「───っ!」 京太郎「もう行きそうだ…顔に出すぞ。和ぁ!」 じゅっぷじゅっぷじゅる ちゅぱじゅぱっ どぴゅっどぴゅぴゅる パシャ!パシャ! 和「!……なにを!」 京太郎「もし俺たちのことを親とか教師にバラしてみろ」 京太郎「これを学校中にバラ撒くからな?」 和「っ……本当にゲスですねあなたは……!」 京太郎「ゲスで結構。ほら尻突き出せよ。こっちはまだ全然満足してないんだ」 和「ひどい……!ひどすぎます……!」グス ……… …… … こうして和は京太郎のいいなりオナペットと化したとさ めでたしめでたし
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/9443.html
照「菫、どうかしたの?」モッキュモッキュ 菫「いや、清澄にお前の幼馴染が居ただろ?彼に少し助力を頼もうかと思ったんだが、清澄の部長に断られてな」 照「よく分からないけど、京ちゃん呼べばいいの?」ゴクン 菫「平たく言うとそうなんだが、彼の都合もあるだろうしそう簡単にもいかんだろ」 照「…京ちゃん?うん、私。えっとね私の知り合いがカピーに興味を持ってね、色々話を聞きたいって言ってるんだけど今大丈夫?」 照「うん、ありがとう京ちゃん。まってるね。……大丈夫だって。五分くらいで来ると思う」 菫「五分ってウチと清澄のホテルでどれだけ距離があると思っているんだ。そんなに早く来れるわけないだろ」 照「カピーの事が絡んでるから京ちゃんスグ来るとおもうよ?それより呼び出した理由に京ちゃんの溺愛してるペットを使ったから話あわせてね」 菫「さすがに嘘までついて呼び出したというのなら気が引けるんだが」 照「んー菫なら大丈夫だとおもう。まずコレが先月京ちゃんがシャメで撮ったカピーね。画像だと分かりにくいけど大体大きさが…」 数分後 京太郎「照さんお待たせしました!カピーのことなんですが最近の分とコレクションのほんの一部しかないんですけど大丈夫ですか?」ドッサリ 照「ありがとう京ちゃん。紹介するね。こっちは菫、彼女がカピーのこと色々聞きたいんだって」 菫「弘世だ。キミの事は照から色々と聞いているよ。しかし呼び出しておいて申し訳ないんだが今少し立て込んでてな。出来るだけ早く片付けるから照と待っててくれないか」 京太郎「あ、だったら俺も手伝いますよ」 菫「あぁそれなら大丈夫だ。それに客人にそういうことをさせるわけにもいかないからな」 京太郎「気にしないでください。俺も早くカピーのことで色々と語りたいですから。咲、照さんの妹や俺の友達とか酷いんですよ。カピーの事興味なさそうに漫画読み始めるし」 京太郎「しまいには「ふーん」ですよ。酷くないですか?っと、とりあえずこの牌布は個人、日付と対戦相手、牌を捨てるまでの時間、役作りの傾向で纏めますね」 菫「あ、ああ。よろしく頼む……なんだか聞いた話以上に凄いな」 IHが終わるまで京ちゃんが白糸台に入り浸るようになったのは別のお話 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/2817.html
咲「お姉ちゃん…昔は優しかったのなら、なぜ今も優しい姉でいようとしないの!?」 咲「高校3年になって妄執に囚われた姉なんて見たくないよ!」 照「この地に残した禍根を断ち、白糸台優勝を願うのが…何が妄執かあッ!」 京太郎「照さん!咲の姉であり2年連続優勝の牌に愛された雀士であるなら、その力を正しくお使いください!」 照「須賀京太郎、君には牌に愛された子の資格があると見た!宮永家の婿にならないか!?」 咲「!? え、ええ…!?」 京太郎「ム、ムコ…!?婿って何よ!?」 照「須賀君には、男子の頂点を司る新しい雀士になってくれ!」 照「宮永家と麻雀界を牽引する役割を、咲と共に継いでくれ!」 咲「お、お姉ちゃん…一体何を!?」 京太郎「そんな事を言って隙を作らせるのか!」 照「フ……。そうでもあるがああぁぁッ!!!!!」 京太郎「う、うわあああぁぁっ!」 咲「み、右腕に帯びた竜巻で京ちゃんをな、投げ飛ばした…!?」
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/3347.html
京太郎「ふぅ、そろそろ寝るか……」コンコン 京太郎「ん?」 咲「京ちゃーん……まだ起きてる?」ガチャ 京太郎「咲か? ど、どうした?」 咲「ごめんね、こんな時間に……今日のこと謝っておこうと思って」 京太郎「今日のこと?」 咲「うん……どうしてもはずせない用事があったから、京ちゃんにおいしいご飯つくってあげられなくて……ホントにごめんね?」 京太郎「はは、気にするなよ。 いつもは俺が作ってるんだから」 咲「ううん、気にするよ……今日はわたしが料理ご馳走するって言って京ちゃんすごく楽しみにしてくれてたのに」 京太郎「まぁまぁ、また今度作ってくれよ、な?」 咲「うん……」 京太郎「よし、じゃあもう夜も遅いから送って……」 京太郎「(これを言うためだけにわざわざこんな時間に来たのか? まぁ、こいつのポンコツ具合から考えれば……)」 咲「ところで京ちゃん」キリ 京太郎「おう? ど、どうした?」ビク 咲「お昼に教室に行ったんだけど居なかったよね。 どこに行ってたの?」 京太郎「あぁ、図書室で麻雀の勉強だよ」 咲「一人で?」 京太郎「いや、和とだけど」 咲「あぁ、原村さん? ふーん……。 原村さん、麻雀じょうずだから教えるのもじょうずなんだろうね」 京太郎「あぁ、すっげえわかりやすくてさ! また教えてくれるって言ってたのが今から楽しみだよ!」 咲「それは、よかった、ねっ!」ギリッ 京太郎「おう! ……咲、どうした?」 咲「京ちゃん、明日はわたしも一緒にお勉強していいかな?」キリ 京太郎「え? 俺の勉強だからホントに初心者が教わるようなことばっかりで……」 咲「ダメ?」ジッ 京太郎「い、いや別にいいけどさ」ビクッ 咲「うん、よかった!」ニコッ 京太郎「そ、そっか。」 咲「ところで京ちゃん」 京太郎「おう、どうした?(次はなんだ?)」 咲「さっき洗濯場で見つけたんだけど、この血の付いたハンカチ……京ちゃんのじゃないよね? 誰の?」スッ 京太郎「え、お前なんで洗濯場なんかに」 咲「いいから、答えて」ズイ 京太郎「うっ、ち、近いってば咲」ビク 咲「ねぇ……なんでこんなかわいらしい柄のハンカチもってるの?」ググ 京太郎「ゆ、優希! 優希に借りたの!」 咲「へぇ、優希ちゃんのなんだ。 でも、こんなに血が付いちゃってたらもう返せないね。捨てちゃお……」 京太郎「あ、あぁ。 今日ちょっとケガしちゃってさ」 咲「え、京ちゃんケガしたの!? キズは大丈夫なの!?」ガバッ 京太郎「ちょっと切っちゃってさ、でももう大丈夫だから」 咲「そっか、よかった……このハンカチに付いた血、京ちゃんのなんだ……」 京太郎「そうだけど……」 咲「……うん、わかった! このハンカチはわたしがキレイにしてから優希ちゃんに返しておくね」ゴソゴソ 京太郎「え、いや悪いよ」 咲「いいから、ね?」ジッ 京太郎「わ、わかったよ……ありがとな、咲」ナデ 咲「んっ、どういたしまして」ニコ 京太郎(素直に笑ってりゃかわいいんだけど、たまーに今みたいな得体の知れない目つきになるんだよな……)ナデナデ 咲「ちなみに京ちゃん、今日お夕飯はどうしたの?」キリ 京太郎「ん? 外に食べに行ったけど(うっ、またあの目だ……)」 咲「……ふぅーん。 一人で?」 京太郎「そ、そうだけど(この目になると他の女子の事を言うとすごく不機嫌になるんだよ)」 咲「……」ジー 京太郎「……咲?」 咲「京ちゃんっ」ガバッ 京太郎「おわっ!」ズデン 京太郎「おい、いったい何を」 咲「ちょっと動かないで」クンクン 京太郎「おい、なに嗅いでんだよ!」 咲「……やっぱりあの女のにおいがする」ギロ 京太郎「け、警察犬……?」 咲「京ちゃんのうそつき!」ゴッ 京太郎「いっ!」ビク 咲「ねぇ、どうしてそんな嘘つくの?」キリ 京太郎「えっそれは……」 咲「京ちゃん、いままで私にうそついたこと……いっぱいあったね、うん」シュン 京太郎「お、おう(あ、ポンコッツだ)」 咲「京ちゃん、むかしはわたしのこともっと気にかけてくれてて」 京太郎「いやいまもしてるだろ」 咲「学校にもふたりっきりでいっしょに行ってたのに」 京太郎「優希がいるだけでいまもいっしょに行ってるだろ」 咲「京ちゃんはやさしくて、カッコよくて……ちょっとえっちなところがあって空気に流されやすいのはわかってたけど」 京太郎「あ、あのー咲さーん?」 咲「でも、わたしという幼馴染がありながら……優希ちゃんと浮気ってどういうこと!? 信じられない!」 京太郎「ホワッツ!?」 咲「優希ちゃんなんて、どうせ京ちゃんのこと何にもわかってないんだから!」バンバン 京太郎「いて!痛いって!おい、馬乗りで暴れるなよ!」 咲「ずっと待ってたのに!京ちゃんの裏切り者!」ポカポカ 京太郎「いや、あの、ちょっと」 咲「でも、安心して?」 京太郎「え?」 咲「京ちゃんを狙う意地汚い女共は、皆もうこの世に居ないんだよ」 京太郎「なに言ってんだお前」ペシ 咲「あうっ、ほ、ほんとうだよ! 今日お料理つくれなかったのは、邪魔な女を片付けてたからなんだから!」 京太郎「あのな……」 咲「ほら、私のにおい嗅いでみて? ちゃんとファブったからあいつらの臭い全然しないでしょ?」 京太郎「いや俺犬じゃないからんなもんわかんな……」 咲「いいから!」グイッ 京太郎「わぷっ、ちょっ、当たってる当たってる!」 咲「あっ……きょ、京ちゃんのえっち!」バシッ 京太郎「んな理不尽な……」 咲「そんなえっちな京ちゃんは、わたしから逃げられないようにしちゃうから!」 京太郎「はぁ」 咲「ほら、行くよ!」グイグイ 京太郎「どこへだよ」 咲「わたしの家だよ!」 京太郎「はぁ……母さーん、俺ちょっと咲を送ってくるわー」 京母「ちゃんとうちまで送ってあげるのよー」 京太郎「はいはい」 咲「京ちゃん、はやく!」 京太郎「ああわかったわかった、わかったってばお姫様ー」 咲「おじゃましましたー」 京母「はーい、また来てねー」 ・・・・・・ 京太郎「で、だ」 咲「?」 京太郎「なんで俺リボンで縛られてるの?」 咲「言ったでしょ? わたしから離れられないようにするって」 京太郎「それがこれか?」 咲「そうだよ! ほら、運命の赤い糸って言うでしょ?」 咲「縛ってるとき何にも抵抗しなかったってことは、京ちゃんもオッケーなんだよね!」 京太郎「ちげーよ蝶結びリボンで拘束した気になってるやつに呆れてたんだよ」 咲「へ?」 京太郎「よいしょっと」スルリ 咲「え!? きょ、京ちゃんいつの間に縄抜けの術を? ひょっとして伊賀者だったの!?」 京太郎「なわけあるか」ポコッ 咲「あいた」 京太郎「はぁ……京ちゃんはお姫様が将来悪いひとに騙されないか心配ですよ」 咲「ムッ!またそうやって子どもあつか……」 京太郎「俺が見てないと心配で夜しか眠れないよ」 咲「え、そ、それって……」ドキッ 京太郎「あいつらより、お前のほうをよくみてるよ」 咲「ほ、ホントに?」 京太郎「ああ(いちばん目をはなすとなにやるかわかんないからな)」 咲「こここ、これからもずっとわたしをみてくれる?」 京太郎「あぁわかったよ、お姫様」 咲「うれしいっ!」ギュッ 京太郎「おっとと(甘やかしすぎてるから成長しないのかなぁ)」ハァ 咲「ずっとずっと、いっしょだからね、京ちゃん!」 京太郎「ところで」 咲「んー?」 京太郎「優希や和になにをやってたんだ?」 咲「部活が終わってから足腰立たなくなるまでゴッ倒したよ!」 京太郎「オォウバイオレンス……ご愁傷様です皆さん(明日見舞いの品でも部室に持ってくか……)」 咲「まったく、なんでわたしといるときに他の女の子の話だすの!」プンプン 京太郎「はいはいごめんなさいねー。 あとそろそろ離れなさい」 咲「やだ! 絶対に離れないっていったもんね♪」ギュウ 京太郎「はぁ……」 京太郎「俺いつになったら寝れるだろ」 優希「さ、咲ちゃん……憶えてろ……だ、じぇ……」バタッ カン 京太郎「~~♪」シャカシャカ 和「須賀君? ちょっといいですか?」コンコン 京太郎「~~♪」 和「須賀君? ……寝てます?」ガチャ 京太郎「けーちゃっぷでこいをうちあけた~♪」 和「……あぁ、そう」イラッ 京太郎「~~♪」 和「そうやって勉強もせずにヘッドホンして漫画読んでれば、そりゃあ気付きませんよね」ブチッ 京太郎「ありゃ、コード抜けた」 和「だって楽しいですものね」ギロ 京太郎「げぇ、和!」ジャーンジャーン 和「ま、夢中になりますよ……げぇってなんですかげぇって」 京太郎「い、いやーなんでも。 和先生、本日はどういったご用件で……?」 和「ちょっと、お話よろしいですか?」 京太郎「は、話?」 和「そう、話です」 京太郎「ええと、本日の麻雀講座についてでしょうか?」 和「いいえ、違います」 京太郎「では一体……こ、告白?」 和「は、はぁ!? こここここ、告白ぅ!? なな、何わけわかんないこと言ってるんですか! そんなオカルトありえませんよ!」 京太郎「ですよねー……」 和「こ、コホン。 今日のお話というのは進路志望についてです」 京太郎「なぜに和が!?」 和「あなたのせいなんですよ、もう!」 和「本当は今日の昼休みに聞こうかと思ったんですが宮永さんもいましたし、仕方がないのでお邪魔させてもらいました」 京太郎「いや、質問の答えになってねー……」 和「私と須賀君、部活が同じなうえにしょっちゅう昼休み一緒にいるのでついでにって頼まれたんですよ」 京太郎「は、はぁそれはご苦労をおかけします……」 和「ホントですよ! ま、まぁ麻雀が上手くなりたいっていう心意気は立派ですし…」 和「普段雑用をしてもらっている身ですからこれくらいは致し方ないと思いますけど……」 京太郎「重ね重ね手間をかけていただきまして……」 和「で、です。 須賀君」 京太郎「はい!」 和「執事って書いたんですって?」 京太郎「……」 和「……」 京太郎「え、えへへ」 和「はにかんでる場合ですか!」バンッ 京太郎「ひえっ」ビク 和「で、なんで執事なんですか?」 京太郎「え、えーとですね」 和「……」 京太郎「龍門渕の方に、『キミ才能あるね! 執事やらない?』って言われまして……」 和「……」 京太郎「で、『あ、そっすかね? じゃあ進路志望に執事ってかいときますね』って言ってその気になってた」 京太郎「……みたいな感じ……です……ハイ……」 和「で、卒業後は大学にもいかずそのまま龍門渕ですか?」 京太郎「は、ハハハ」 和「ハハハじゃないです!」バンッ 京太郎「ひょっ」ビクッ 和「少し考えてみてください」 京太郎「……?」 和「もし仮に龍門渕に就職できたとしましょう。ですがいつクビにならないとも言い切れません」 京太郎「そうかな……わりかし情にあつそうな感じだったけど」 和「保険は持っておくべきだということです」 和「クビになったあと特に何の資格も持たずに高卒の肩書きだけが残るっていうのははっきり言って笑えません」 京太郎「た、たしかに」 和「大学に行くなり、資格を取っておくなりで手変わりできるようにしておくべきです。きっと執事に就職する際も役に立つでしょう?」 京太郎「うーん……」 和「理解のある雇用主なら、きっと納得してくれるはずです」 和『龍門渕の従者に学歴は必要ありませんわー!(声マネ)』とか言いそうではありますけど」 京太郎「そうだな、今度聞いてみるよ。なんでも使える人手が少なくて即戦力が欲しいそうなんだ」 和「あそこならいくらでも従者は居そうですけど……」 京太郎「あぁほら、天江さん面接をパスしなきゃいけないから……」 和「……なるほど」 京太郎「それならほら、勉強とかより家事とかを鍛えたほうがいいかなーって」 和「それとこれとは別問題です」キッパリ 京太郎「えぇー……」 和「私の言ってること何か間違ってますか?」 京太郎「い、いいえ何も」 和「でしょう? で、大学なんですがせっかくなので麻雀が強いところを目指してみたらどうですか?」 京太郎「なんで?」 和「きっと天江さんの麻雀相手も業務内容に含まれてるんじゃないですか?」 京太郎「たしかに!」 和「で、ですね……ここの大学とかどうですか?」 京太郎「どれどれ……うわ、レベル高」 和「今からやれば十分間に合います」 京太郎「てか、なんでパンフ常備してるの……」 和「細かいことはいいですから! ほら、早速勉強しますよ!」 京太郎「い、今からですか!?」 和「文句があるんですか?」ギロ 京太郎「いえいえ滅相もない」 和「ほら、勉強したら麻雀も勉強しなきゃいけないんだから早くしてください」 京太郎「麻雀もやるの!?」 和「大学でも使う、就職後も使う、しかも今も使うんですよ? 一番必須じゃないですか!」 京太郎「それはそうだけど」 和「じゃあいつやるんですか? 今でしょ」 京太郎「ハイ……」 和「じゃあやりますよ、教科書の86ページの例題をを解いてください」 和「……あぁ違います、そこはこっちの式を……ちょっと、なんでその値になるんですか!?授業聞いてたんですか!?もぅ……」 京太郎(あぁ……)カリカリ 京太郎(眠れねえ……)カリカリ 和「ほらそこ! また間違えてますよ!」 カン 京太郎「はぁ、ようやく終わった……」 照「お疲れ様、京ちゃん」 京太郎「おう、ありがとうな咲……ってうおっ!?」ビクッ 照「咲……?」ピク 京太郎「え、て、照さん!? なんでここに……ってか、いつ長野に!?」 照「インターハイで咲と仲直りしてからはたまに来るようになったんだよ」 京太郎「そ、そうなんですか」 照「でも、そんな長くはいられないんだ」シュン 京太郎「そりゃあそうでしょうとも」 照「でも、私気づいちゃったんだよね」 京太郎「何にですか?」 照「ふんっ!」ギャルッ 京太郎「ぼべっ!」バタ 照「私が会いに来るんじゃなくて、京ちゃんを連れてけばいいって、ね」ニコ 照「これでずっと一緒にいられるね」ウフフ 照「さて、運ぶとするか……」ズリズリ 京太郎「……」 照「んしょ、んしょ」ズリズリ 京太郎「……」 照「……運べない」 照「……」ピッポッパッ 照「……」プルルルルル 菫『ピ わたしだ。お前携帯使えたんだな。 で、どうかしたのか?』 照「京ちゃんが重くて運べないんだけど」 菫『は?』 照「気絶させる前に駅まで見送りとかしてもらえばよかったかな」 菫『いや、夏休みとかに遊びに来るよういえばいいだろ』 照「!! その手があったか!」 菫『というか話が全く見えないんだがお前今どこにいるんだ?』 照「京ちゃんの家」 菫『……今日って平日だよな?』 照「そうだよ」 菫『学校サボって何やってんだお前は!』 照「ちょっと、うるさい。 ……だって我慢できなかったんだもん」キーン 菫『もんじゃないもんじゃ! いいからさっさと戻ってこい! お前ってやつはほんとに……』ブツブツ 照「でも、もう終電ないよ」 菫『あ、そうか……って、お前どうするつもりだ!?』 照「明日の始発で帰る。 部活には間に合うようにするから」 菫『あのな……』 照「じゃ、おやすみ」ピッ 照「ふぅ……」 照「ま、次の夏休みまではこれで我慢してあげるよ」ギュッ 照「布団に入れてっと……」 京太郎「……」 照「私も入って……うふふ」ゴソゴソ 照「それじゃおやすみ、京ちゃん」 照「はぁ、夏休みが楽しみ」ニタリ 京太郎「……(照さんひっついてきて寝れねえ……)」 カン まこ「のう京太郎」 京太郎「はい、呼びましたか?」 まこ「お前さん、将来執事になりたいらしいな?」 京太郎「えっな、なんで知ってるんですか?」 まこ「……ほら、ええとあれじゃ、その……」 京太郎「ひょっとして和に聞きました?」 まこ「……そう、和から聞いたんじゃ」 京太郎「あちゃあ……秘密にしておくように頼めばよかったかな」 まこ「なんでじゃ?」 京太郎「ちょっと冷静に考えてみると恥ずかしいかなーって……」 まこ「そうかの? 夢を持ってるだけ立派だと思うが」 京太郎「いや、その場のノリでして……」 まこ「あれま……」 京太郎「で、でもこの前また話を聞きに行ったら『学をつけるのは当然ですわ!』」 京太郎「って言ってくれたので、本気で考えてみようかなーなんて」ハハハ まこ「ほー、そりゃあ良かったな」 京太郎「はい!」 まこ「で、モノは相談なんじゃが」ズイ 京太郎「は、はい」 まこ「予行演習とか、どうじゃ?」 京太郎「え?」 京太郎「こういうことですか……」 まこ「よく似合っとるぞ♪」 京太郎「まぁ、バイト代出していただけるってことなんで願ったり叶ったりですけど……」 まこ「将来制服になるなら今のうちに着なれとかんとな?」 京太郎「ですね!」 まこ「やってもらう内容も、簡単な料理から麻雀の面子合わせくらいじゃからちょうどいいじゃろ」 京太郎「わかりました、頑張ります!」 まこ「それじゃ、よろしゅうな」ニコ 京太郎「それにしても雑用で培った料理スキルがこんなところで役に立つとは」トントントントン まこ「ほー、結構手馴れとるのう」カチャカチャ 京太郎「えへへ、そうですかね?」ニマニマ まこ「あっおい、よそ見すると……」 京太郎「え? いッ……」スパッ まこ「大丈夫か!?」ガバッ 京太郎「つぅッッッ~~ひっさびさにドジったァ~~ッ」 まこ「どれ、みせてみい」スッ 京太郎「あいてて」 まこ「そこまで深くはないな。 そのわりに血がちょいと多めに出とるが……(あ、あれ……?)」 京太郎「よ、よかったぁ~」ホッ まこ「とりあえず止血じゃな(なんか……須賀の血……)」 京太郎「ですね、あと絆創膏を……」 まこ「んっ」パクッ 京太郎「えっ!?」ビクッ まこ「んん……んっ(あ、やっぱり)」チュウ 京太郎「ちょっと! なな、何やってるんですか!」 まこ「んっ」ペロ 京太郎「わっ」 まこ「なにって、止血じゃよ」 京太郎「止血って……」 まこ「まぁまぁ、須賀が怪我したんはわしのせいでもあるしこんぐらいはさせてくれや」 京太郎「でも、血の味しちゃったんじゃないですか? ほら口ゆすいで……」 まこ「そんなことより救急箱とってくるけえ、待っとれ」タッ 京太郎「あっ……そんなことって……」 まこ「……」コロコロ まこ「……♪」コク 京太郎「今日はありがとうございました」ペコ まこ「や、こっちも大助かりじゃったわ。 こちらこそありがとう」 京太郎「またよろしくお願いします! それじゃあおやすみなさい」 まこ「おう、気ぃつけて帰れよー」ヒラヒラ まこ「ふぅ……」 まこ「……(あれ、すごく美味しかったのう)」ゴク まこ「また、か……」 まこ「……♪」ペロ カン 京太郎「ここが奈良か……」 京太郎「衣さんの話によればここに俺が麻雀で目指すべきものがあるらしいけど……」 京太郎「なんで学校じゃなくて山?」 京太郎「まぁ将来の雇用主の言葉だし、文句言わずに登ってみるか」 京太郎「えいしょ、えいしょ……」ザッザッ 京太郎「こんな山登りしたのいつ以来だろう……飛騨山脈に殴り込みした時以来かな……」ザッザッ 京太郎「……?」キョロ 京太郎「霧が出てきたか……」ザッザッ ??「……」ガサガサ ??「……あのにおい……」ヒョコ 京太郎「ふぅ、ふぅ……」ザッザッ 京太郎「……誰かに見られている?」 京太郎「一体何だ? ……気配からしてかなり巨大ッ!」 京太郎「熊か? いやしかし、奈良の山奥で熊ってのも……」ガサガサ 京太郎「!!」ビクッ 京太郎(来るッッ! 20メートル……15メートル……かなり迅い!) 京太郎「まずい!」ダダダダダ ??「あっ逃げた!」タッタッタッタ 京太郎「な、なんだこの山は!? 霧がどんどん濃く……」ダッダッダ ??「まってよぅ~」タッタッタ 京太郎「しまった、追いつかれ……」 ??「あっ、やっと追いつい……」ガッ 京太郎「子供!? いけない、気の根っこにつまずいたぞ! くそっ」ダッ ??「むぎゅ!」ボフ 京太郎「す、滑り込みセーフ……」ザーッ ??「あれ、痛くない……ん?」ポンポン 京太郎「よかった、怪我はないか? さ、早くここから離れないと……!」 ??「なんで?」 京太郎「後ろから何かが追いかけてくるんだ! ほら、早く退いて……ってあれ?」 ??「どうしたの?」 京太郎「気配が……それどころか霧も消えてる……」 ??「霧? 霧なんて最初から無いよ?」キョトン 京太郎「バカな……」 ??「すごい焦った様子だったから追いかけてきたけど、キミ大丈夫?」 京太郎「あ、あぁ……それと無事だったのならそろそろ降りてくれないか?」 ??「あぁごめんね、よいしょ……あいてて」ズキッ 京太郎「大丈夫か?」 ??「さっきちょっとひねっちゃったみたい。 まぁ、なんとか」 京太郎「山で無理はしないほうがいい。 おぶるから乗ってくれ、ほら」 ??「いやいやいいって! そんな気にするほどじゃ……っつぅ」ジンジン 京太郎「ほら、だから無理するなってば。 とりあえず山の麓まではおぶってあげるから」 ??「でも、初対面なのに悪いよ……」 京太郎「いいっていいって、ほら」 ??「うーん……じゃま、和の知り合いみたいだから……お世話になります」ヒョコ 京太郎「んっしょ……え、和?」ヒョイ ??「あれ、違った? キミすごく和のにおいがしたからてっきり……」 京太郎「いや、違わないよ。 和の知り合いなのか?(だいぶ年が離れてそうだけど、小学校の後輩とかかな……)」 ??「うん! 小さい頃よく一緒に遊んでたよ!」 京太郎「はは、そっか。(和って面倒見よさそうだもんなぁ。 この前だってパンフまで持参で進路指導に来てくれたし)」 ??「和は元気? 和の話が聞きたいな」ニコ 京太郎「あぁいいよ、降りながら話そうか。 どっち?」 ??「えーと、こっち!」 京太郎「わかった」ザクザク ??「あ、そういえばキミの名前は? わたしは穏乃!」 京太郎「京太郎って言うんだ。 よろしくな、穏乃ちゃん」 穏乃「よろしく!」 京太郎「へぇ、和はその麻雀教室出身だったのか」 穏乃「そうそう! それでね、そのメンバーで麻雀部つくったんだ」 京太郎「そりゃあ強そうだ」 穏乃「すっごい強いよ! ……あ、ここわたしの家!」 京太郎「おぉ、穏乃ちゃん家けっこうお金持ちなんだなぁ(龍門渕さんほどじゃないけどでけー家だ)」 穏乃「あはは、そうかな? とりあえずお礼もしたいし、あがってあがって~」 京太郎「いやいやいいよ。 ほら、じゃあ俺はこの辺で……」 穏乃「うぅっ! い、いたいよー足が痛くて自分の部屋まで歩けないよー」シクシク 京太郎「あのね……」 穏乃「どこかに部屋まで連れてってくれる人居ないかなー」 京太郎「……わかったよ」ハァ 穏乃「はーい♪ じゃ、こっちねー」 穏乃「はいそこ! わたしの部屋ねー」 京太郎「かしこまりました、お姫様」ガチャ 穏乃「苦しゅうない! じゃ、ここで待っててねー」スタタ 京太郎「あ、おい……歩けとるやんけ」 穏乃「お待たせー」 京太郎「はやっ!」 穏乃「アイスティーしかなかったけど、いいかな?」 京太郎「お、悪いねー」ゴク 穏乃「ところで、どのくらいこっちにいるの?」 京太郎「んー、和の知り合いがやってるっていう宿屋に友情割引で泊めてもらえることになってるから、しばらくはいるかな」 穏乃「ね、また一緒に山登りしない?」 京太郎「おぉ、いいぞ! その足治ったらな」 穏乃「やたっ!」 穏乃「てなわけでまたまたやってきました~」 京太郎「これで何度目だ? よく飽きないなぁ」 穏乃「もう! 京太郎はわたしと一緒に遊ぶの楽しくないの?」 京太郎「いやいや、もちろん楽しいさ!」 穏乃「あはっよかったぁ」 京太郎(あれからほぼ毎日、こうして山に登っているが未だにあの日の謎は解けない) 穏乃「さぁ、はりきっていこー!」 京太郎(あれは一体何だったんだろう? 今になっては正体も霧の中か……) 穏乃「ふーんふーん」ルンルン 京太郎「そういえば、穏乃ちゃん」 穏乃「んんー?」 京太郎「俺、明日帰ることになったんだ」 穏乃「……えっ?」ビク 京太郎「東京の方の知り合いに呼ばれてさ、急なんだけど明日帰ることになっちゃった」 穏乃「そんな……」 京太郎「ごめんな、急になっちゃって……」 穏乃「うぅん、そっか。 仕方ないよね……(やだな……)」 京太郎「まぁ、またいつか会えるだろ!」 穏乃「あ……」 和『またいつかお会いしましょう!』 穏乃「だめ……」 京太郎「え?」 穏乃「もう一緒に遊んだ人がいなくなるのはイヤ……」 京太郎「ど、どうした? ……これは、急に霧が……!」 穏乃「いやだよ……もう、この山から出してあげない……」 京太郎「これは、この前と同じ!?」 穏乃「いっしょにあそぼうよ……ねぇ……?」 京太郎「こりゃまずい、ともかく麓まで降りよう! 穏乃ちゃん!」 穏乃「京太郎はいなくならないよね……」 京太郎「何言ってんだ当たり前だろ。 ほら、行くよ」 穏乃「……え、ホント?」キョト 京太郎「帰るっていっても消えて無くなるわけでもあるまいし」 穏乃「で、でも……」 京太郎「たまには自分の手足を動かせ……!」 穏乃「!!」 京太郎「いやまぁ冗談としても、その気になれば会いに来れるだろ」 穏乃「い、行っていいの?」 京太郎「あぁもちろん、かわいい女の子なら大歓迎だよ。 おもちがあればなおよし」 穏乃「そっか……自分の山に気を取られて、いつの間にか動けなくなってたんだね……」 京太郎「何言ってんのこの子」 穏乃「そうだ……そうだよね」 京太郎「あ、霧が晴れた」 穏乃「じゃ、奈良での最後の遊びだし、思いっきり楽しもうよ!」 京太郎「ふぅ、奈良はいいとこだったなぁー」 京太郎「旅館の姉妹はどちらも素晴らしいおもちをおもちだったし」 京太郎「うへへ」 京太郎「あ、そういえば」 穏乃「どうしたの?」 京太郎「あぁいや、穏乃ちゃんに俺の家の場所もケータイのアドレスもなんも教えてなかったなー……って」 穏乃「ん?」ニコニコ 京太郎「……」 穏乃「……」ニコニコ 京太郎「……なんでおれんちにいるの?」 穏乃「京太郎がいったんだよ? 『一生俺についてこい!』って」 京太郎「いえ、言ってません」 穏乃「インターハイでなくちゃいけないし、みんなのこともあるからね」 穏乃「いきなり一生は無理だけどとりあえず、夏休みが終わるまではついてこうかなーって」 京太郎「いやあのですね」 穏乃「ほら、和にも会いたいし!」 京太郎「あ、なるほど」 穏乃「とりあえず!」 京太郎「はい」 穏乃「ふつつかものですがよろしくお願いします!」 京太郎「……」 京太郎(そういや天江さんの言ってたのってなんだったんだろー) カン 京太郎『……というわけなんですよ』 衣『ほう、深山の主を感じ取ったか』 京太郎『主……コイツがですか?』 穏乃『?』 衣『おもしろいぞ京太郎!』 京太郎『はぁ……』 穏乃『ねぇねぇ京太郎』チョンチョン 京太郎『……なに?』ハァ 穏乃『わたし京太郎とどこかにお出かけしたいなー』 衣『ほう! ならばちょうど良い。京太郎よ、次の行く先は新道寺だ!』 京太郎『……』 京太郎『え、こいつも連れてくんですか?』 京太郎「てなわけでやってきました新道寺~」 穏乃「いえー!」ドンドンパフパフ 京太郎「今回の目的は北九州最強の打ち手と称される白水哩さん」 穏乃「おぉー」 京太郎「てなわけで許可証も貰ったんで早速部室にお邪魔しまーす」ガチャ 穏乃「オジャマ……」ズチャ 京太郎「さて、白水さんは……」キョロキョロ 哩「私ばい」 京太郎「今日はよろしくお願いします」 哩「おまえが須賀じゃな。 まーよろしくたのむわ」 京太郎「はぁ、よろしくお願いします……あのー」 哩「なんね?」 京太郎「ひょっとして調子悪いですか?」 哩「……なしてそう思うと?」 京太郎「え、いやー……なんとなーく顔色が……」 哩「思っちょったよか期待できそうやんな」 京太郎「あはは、そうですかね?(期待?)」 哩「じゃーさっそく打つばい」 京太郎「ゑ?(ぴこーん、死亡フラグーなんちて)」 哩「あぁ、おまえは打たんとそっちのちっこいんが打つんね?」 穏乃「わたし?」 哩「おうおう、須賀は私の後ろで打つとこ観とってほしいんね」 京太郎「はい、わかりました!(後で使えそうだし牌譜とっとくか)」 京太郎「……(てな感じでスタートした半荘だけど……)」 穏乃「ツモッ! 4000・2000!」 哩「はい……」チャラ 京太郎(今のところ白水さんに全くいいところがない……穏乃あんなに強かったんだな) 哩「……」タン 京太郎(それにしても体調悪そうだな……何かを引きずるみたいに牌を……ん?) 哩「……」チカッチカッ 京太郎「これは……」 哩「なんね?」クル 京太郎「あ、すみません」 哩「……」クル 京太郎「んー……?」 哩「……」ジャラ 京太郎「!!!」ゴシゴシ 哩「……」タン 京太郎「こ、これは……!」 哩「……」チラ 京太郎「白水さん、ひょっとして体調悪いっていうのは体が重い感じですか?」 哩「ようわかっとな」タン 京太郎「やっぱり……(そりゃそうだよ……)」 京太郎(こんだけぐっちゃぐちゃ鎖が絡まってたらさあ……) 京太郎「つかぬことを伺いますが」 哩「ん?」 京太郎「ひょっとしてその鎖はファッションなんですか?」 哩「は?」 京太郎「え?」 哩「鎖ってなんのこつ言っちょると?」 京太郎「え、だってほら……」ジャラ 哩「ひう!?」ビク 京太郎「どっ、どうしましたか!?」 哩「いや、な、なんもなか……」 京太郎「何もないわけ……」 哩「いっから続きば打つたい」タン 京太郎「……(こりゃあひょっとすると日帰りできるかもな……)」ジャラジャラ 哩「ひっ、んんっ!?」ビビク 京太郎「……(えーと、これをこっち側から出して……まるで知恵の輪だな……)」カチャカチャ 穏乃「……?(京太郎が手話してる?)」タン 京太郎「んー……」ガチャガチャ 哩「あっあっあっ(ゆ、有効牌……こげん急所引きよるんは久しぶり……)」ピクピク 京太郎「……」ジャラ 哩「うんっ! ふ、ふっ」ビクン 穏乃「……???」 京太郎「んよしっ、これで最後!」ビッ 哩「~~~ッ!!!」ビクッ 哩「つ、ツモ! ラス親8000オールでまくりたい!」ダン! 穏乃「……あっちゃー、負けちゃったー……」バタリ 京太郎「すっげー……」 哩「す、須賀……」 京太郎「おめでとうございます白水さん! すごいですよ!」 哩「ちょっち面貸せや」グイ 京太郎「いっ」ズルズル 哩「私になんしよっとね?」壁ドン 京太郎「えっと」 哩「急に体が軽く……」 京太郎「うーん……おまじないみたいなもんですかね?」 哩「ウソや!」 京太郎「ホントですってば。 白水さんがなんだか重たそーにしてたんで外しただけです」 哩「? わ、わけわからんこつ言っちバカにしよると!?」 京太郎「わっ違いますってば! ともかく、これでもう調子悪いなんてことないんじゃないかなって思います」 哩「うーん……まー恩人やしよか。 それよか、なしてこげなことばなってん?」 京太郎「さぁそこまでは……」 哩「再発も有りうると?」 京太郎「なんとも言えませんね。 僕もサッパリなんで」 哩「そら困る……のう須賀君」 京太郎「なんですか?」 哩「もちっと私と一緒にいちょくれんか?」 京太郎「えーっと……」 哩「ほら、お菓子やるけん。 食べちみよ」 京太郎「あ、すみません……って餌付けかよ!」 哩「ダメか……」 京太郎「いやぁでも、もうちょっとだけならいいで……」 哩「時に須賀君よ」 京太郎「す……なんですか?」 哩「さっき言うちょった鎖は……」 哩「こんな形しとったか?」ジャラ 京太郎「!?」ガチャン 哩「ふふ、頼んでダメなら仕方なかと」ニタ 京太郎「な、なんですかこれ! 白水さん!」 哩「哩でよか」 京太郎「あ、そうですか……じゃなくて!」ガチャガチャ 哩「なんね?」 京太郎「これ、外してくださいよ!」 哩「ダメ」 京太郎「だからなんで……」 哩「帰っちゃうやろ?」 京太郎「帰りませんて!」 哩「嘘たい。 京太郎はすぐ嘘つきよるばい」 京太郎「いや、あのね」 哩「とかく!」グイ 京太郎「わっ近いですって(てか名前……)」グイ 哩「私もう京太郎を返すつもりなんちっともなか、一緒にいてもらうな」 京太郎「……」 京太郎「……(ま、そのうち迎えが来るか……)」 哩「うふ、うふふふふ」 カン
https://w.atwiki.jp/kyotaross/pages/8872.html
とあるマンガに『日陰者』について言及があった。 ノーベル賞取ろうが、偉業を成そうが、どうあがいても目立てない、人に認識されにくい。 今年の臨海は、まさにそれに当てはまる。 女子団体でインハイ決勝まで進んだが、結果は4位。 まだ5位決定戦で勝ち抜いた姫松のほうが目立ってるんじゃないかと考えさせられる。 ただ、4位であるからだけで日陰者になったわけじゃない。 白糸台の3位が世間には衝撃的過ぎた、というのが正確だろう。 団体三連覇、などと事前には騒がれまくって。しかし清澄にも阿知賀にも負けた。 照さんは個人戦3位、部長が個人で準優勝。個人優勝は咲が勝ち取る結果に至る。 そちらの方が世間としても、麻雀界としてもショックが大きすぎたに違いない。 結果として臨海が4位といった事柄は、過程を問われない結果の一つでしかなくなった。 勿論内側からは単純には終わらない。 監督の続投は内定済みだったものの、会議の議題には上がることとなったらしい。 最も形式的なものでしかなかったらしく、深く追及はされずに済んだと聞いた。 監督からすれば、その後の議題もほとんど出来レースじゃないのかと愚痴を零すことになる。 京太郎「咲のスカウト? ウチ(臨海)にですか?」 アレク「議題としては上がったんだよ。ただし、間を殆ど置かずにスカウト無用って言われたけど」 京太郎「偉いさん方が?」 アレク「そ。スカウトで呼び込めても御しきれないと思ったんだって」 成程、確かにそうだ。大幅な点差を付けられて負けた、なら分かりやすい。 運もあるだろうが実力者として呼び込もうと考えて不思議はないはずだ。 しかし今回は違う。2位から4位まで点差はない。見えている点差は100300から99000までの400点差。 席順もあって敗北はしたが、咲が勝ち取ったオーラスの和了でこの点差に調整されたことは明白だった。 プラマイゼロの点数調整能力を磨き上げた、いや支配型まで発展した能力を場に発動させた、というべきなのか。 如何ほどエゲツない能力なのかは、実力者ほど身に沁みて分かるのだろう。 故に勝つために投資は惜しまないが、手綱を握れないなら手許にあっても意味はない。正しく臨海の姿勢だ。 ネリー「ホント冗談じゃなかったよー。大将戦」 ハオ「同い年ってこと忘れそうですね、話聞いてると」 幼馴染だった俺を誉めて下さい。ダメですか、そうですか。 アレク「ネックはまだあるよ。清澄、阿知賀共に3年が一人抜けるだけだから、4人は続投ってこと」 違いない。清澄なんて1年が三人いる。再来年まで残るってわけだ。 ネリー「キョウタロウが出てくれれば、かなり楽になるんだけど?」 膝に乗ったまま顔だけ俺の方へ向けてネリーが喋る。嬉しいこと言ってくれるね。 ハオ「そうですね、数の上でも拮抗できますし」 腕絡めてハオが寄りかかってくる。嬉しくなるね。 アレク「やれやれ、男女混合でオーダー組めるよう上に言っておこうか」 そんな俺達を呆れた目で監督は見つめる。実際言ってはくれるだろう。通るはずもないが。 くだらないこと考えてると、ケータイが鳴った。俺達ではない。 立ち上がった監督が電話を取る。しばらく話してたと思うと、顔つきが変わった。 怒るとかではなく、『何それ』と言わんばかりの表情に。 気になったのか、ネリーとハオも俺から離れて監督に注目する。少し寂しい。 話が終わり、監督は電話をしまう。 此方を向いて話した内容は、些か頭を働かさせられるものだった。 アレク「白糸台のカイセから。交流試合しませんか、だって」 さらに詳細を聞いていくと、そもそもは姫松と千里山が南北の大阪で強化プランを考えてたらしい。 そこで姫松の赤阪監督が『東京の2校も誘わへん?』と提案したとか。 ウチの監督の番号を大阪の方はご存知なかったので、貝瀬監督経由になった、と。 京太郎「受けるんですか?」 アレク「ま、断る理由はないからね。ウチの情報は知られるにしても、ヨソの情報をその場で取れるし」 等価交換か。贅沢言ってられる現状でもないしなあ。 アレク「強豪を謳われながら、準優勝すら取れなかった。流石に皆マズイと思ったんでしょ」 ネリー「お金だけで勝利は買えないもんね」 お前が言うな、じゃないな。説得力がありすぎるから言わんで下さい、が正しい。 アレク「新メンバーの初陣は勿論だけど、3校ともインハイメンバー来るんだって」 京太郎「じゃウチからは部長やダヴァン先輩も出すってことですか?」 監督が頷く。つまりは白糸台から照さんも来るってこと。 随分ドタバタしそうだな。インハイ以上になるんじゃないだろうか。 カン